Rin音×asmi対談

Rin音×asmiによる特別対談 「earth meal」制作エピソード、互いの最新曲の魅力など語る

  福岡を拠点に活動するラッパーのRin音と、大阪を拠点に活動するシンガーソングライターのasmiが、それぞれ「クリスマス」をモチーフとした新曲をリリースする。

 Rin音の新曲「gift socks」は、最近一人暮らしを始めた彼が「家族への思い」をクリスマスのエピソードを交えながらリリックに落とし込んだクリスマスソング。〈Santa Claus' funeral〉と歌い上げるサビの高揚感が印象的だ。一方asmiの新曲「memory」は、現在進行形の恋愛ソングにも、過去の恋愛エピソードを綴った思い出の曲にも聴こえるような、聴き手の想像力に委ねる不思議な歌詞世界に魅了される。描く景色は違えど、心地よい浮遊感は二人の楽曲に共通するものだ。

 そこで今回リアルサウンドでは、Rin音とasmiの対談をお届けする。それぞれの楽曲についてはもちろん、二人が親交を温めるきっかけとなった、Rin音の楽曲「earth meal feat. asmi」の制作エピソード、2020年のベストソングなど、様々なトピックについて話し合ってもらった。(黒田隆憲)

Rin音「根本的な考え方や感覚の部分が通じるものがあった」

――まずは、お二人の交流がどのように始まったのかを教えてもらえますか?

Rin音:最初はマネージャーさんから、「こういうアーティストがいるんだよね」と言ってasmiのデモ音源を送ってもらって。それを聴いて「すごくいい声だな」と思ったんです。歌詞の内容も素敵だったし、メロディも僕の好きな感じだったので、ぜひとも一緒に何かできたらいいなと思ったのがきっかけでしたね。

――つまり「earth meal」は、asmiさんの声ありきで制作したのですね。

Rin音:そうです。最初に大まかなストーリーを決めました。人類が宇宙へ移住する日に寝坊してしまい、宇宙船に乗り遅れた2人は地球で過ごすことになるんだけど、「誰もいない地球も案外いいんじゃない?」と思っている話。それをasmiと共有して、リリックはそれぞれ自分の歌うところを考えることにしました。

earth meal feat.asmi - Rin音(Official Music Video)

――Rin音さんからオファーがあった時、asmiさんはどう思いました?

asmi:私はもう、ずっと前からRin音くんのことは知っていたし、高校生の頃とか家でも通学中でもめちゃくちゃ聴いてたので、何だか今でも夢みたいな気持ちです(笑)。Rin音くんから「earth meal」のストーリーがLINEで送られてきたときは、すぐに歌詞のイメージが湧いてきて。それと同じくらいのタイミングで送っていただいたトラックを聴いたら、言葉がすんなり出てきた覚えがあります。

(左から)asmi、Rin音

Rin音:結構、感覚的に作っていったんですけど、根本的な考え方や感覚の部分が通じるものがあったので、イメージ通りの仕上がりになりました。しかも、思った以上に個々の良さが出たというか。「こういうフィーチャリングのやり方もあるんだな」と、自分でも大きな発見がありました。

――ちなみに曲名の「earth meal」と「asmi」は韻を踏んでいるんですか?

Rin音:いや、そのつもりはなかったんですよ(笑)。曲名を決める時に、歌詞の内容に寄り添いつつも可愛いタイトルにしたくて。歌詞の中に、〈やはり今晩も君の料理は美味い〉って出てくるし、料理っていろんなイメージが浮かんでくるじゃないですか。「どんな料理なんだろう?」「この2人の男女はカップルなのかな?」みたいに。じゃあ、食べ物の名前を付けたらいいんじゃないかなと。

――確かに、「Sweet Melon」や「甘ったるいタルト」、「微睡むミカン」など、Rin音さんの曲には食べ物の名前がついたものが多いですよね。

Rin音:そうなんです。で、「宇宙食」があるなら「地球食」があってもいいなと思って、そこから「earth meal」を思いつきました。「earth meal feat. asmi」と書いてみて、字面だけではなんとも思わなかったんですけど、声に出してみたら「あれ?」って(笑)。

――そこで気づいたんですね(笑)。でも、すごい偶然です。

Rin音:生まれながらのライマーの血が騒いだのかもしれないですね。

asmi:あははは(笑)。

――PV撮影で印象に残っていることはありますか?

asmi:確か、撮影の時が「初めまして」でしたよね?

Rin音:そうそう。

asmi:Rin音くんはほんまに優しくて。私、人見知りとかするタイプかも知れないんですけど、そんなん関係ないみたいな感じで、常にふざけてました。その日のうちに、あっという間に仲良くなれた気がします。

Rin音:そこは先輩として、ね(笑)。

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