DREAMCATCHER「NO MORE」はSNS時代を生きる“わたしたち”に響く歌に 姿の見えない敵と闘う人々へのメッセージ

 韓国の7人組ガールズグループ・DREAMCATCHERが約8カ月ぶりとなる日本語曲をリリースする。11月20日に配信を開始したデジタルシングル「NO MORE」は、現代に生きるわたしたちが感じている、SNS時代ならではの問題と闘う女の子たちをテーマにした曲。MVにもそのメッセージが込められている。

 SNSの普及の恩恵を受け、わたしたちの生活では大多数にむけて言葉を発信することが誰にとっても簡単なことになった。易々と広がっていく言葉の中には、誰かを傷つけるために吐き出されるトゲトゲしたものも多くある。

 DREAMCATCHERの「NO MORE」は、〈小さな世界で 吠えたてる Stray dogs 群がってばかり 臆病ね Losers〉という歌い出しで始まる。誹謗中傷の声は気にも留めず、前だけを見つめる姿勢が印象的だ。

 以前から強めのサウンドと力強い歌唱、そしてキレのあるパフォーマンスを見せてきたDREAMCATCHER。今回の「NO MORE」も、現代を強く生きる女の子の姿を音で表現しているかのような重めの曲に仕上がっている。ヘビーなサウンドでありながらもキャッチーな印象をもつ曲だ。

[MV] DREAMCATCHER「NO MORE」

 今回のMVは全編アニメーション。SNS時代に生きる女の子の姿を凛々しい戦士に見立てて描いている。MVはリリックビデオのような形式で構成されており、メッセージ性の強いDREAMCATCHERの歌声と想いを際立たせている。

 YouTubeに先行して公開されたティザーには英語でのコメントが多く見られ、アニメーションと彼女たちの歌声の組み合わせに喜ぶ姿があった。世界中のたくさんのファンがリリースを待っているようだった。「NO MORE」は日本語でのリリースとなるが、世界中に向けて届くべきメッセージを持っている。

 韓国の芸能界でも、誹謗中傷による悲しいニュースを耳にしてしまうことは多い。SNSによって有名になることが簡単になった今、誹謗中傷の被害を受けることになるのは芸能界に限った話ではない。

 ささいなことがきっかけでヒーローにもなれるし、みんなの敵になることもできてしまう。その分、人の言葉で傷つく機会やその重さに気がつく機会も増えているのではないだろうか。これは日本や韓国だけでなく、世界中のSNS時代に生きる人々が抱えることになってしまった不安や恐怖である。DREAMCATCHERは、そんな姿の見えない敵と闘う人々に向けて今回の曲を歌っている。

 〈No More No More 歪んだ感情 ミュートしてSilent night〉〈No Way No Way 私の邪魔しないで No more〉と、心ない言葉をかけてくる人々に対しては目もくれない。こうした姿が、今もどこかで悩みを抱えている人の支えとなることができるかもしれない。

 声を発信するときは、自分の言葉がどこかに届いているということを忘れてはいけない。自分が鋭い言葉の矢を受けてしまったときは、どこかにその矢から守ってくれるような温かい人が存在するということを思い出すように。そしてこの曲を聴いて、闘っている同志がいると感じてほしい。SNS時代に生きるわたしたちだからこそわかる、この「NO MORE」は多くの人の心に刺さるだろう。

■フルヤトモコ
1999年生まれの大学生。韓国のカルチャーと洋楽、本、映画など。
東京藝術大学 音楽環境創造科在籍。

■リリース情報
Japan Digital single「NO MORE」
2020年11月20日(金)発売
配信はこちら

※今作品には、スケジュールの都合上ハンドンは参加しておりません。あらかじめご了承ください。

■開催情報
『DREAMCATCHER 2ND ANNIVERSARY LIMITED STORE 2020-2021』

場所:渋谷マルイ6階イベントスペース
期間:2020年12月18日(金)~1月3日(日)
時間:11:00~20:30

その他情報・案内に関しては以下にて
マルイノオンガク(@marui_ongaku)
渋谷マルイアニメイベント公式Twitter(@marui_shibuya_a)

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