神宿 羽島めいに聞く、アイドルとして貫く“変化を恐れない姿勢” 「大切なものを捨てられる勇気も必要」

 神宿が、10月21日に新アルバム『THE LIFE OF IDOL』のパッケージをリリースした。同作は、タイトルに“アイドルの人生”を掲げ、メンバーの内面性に焦点を当てた全8曲が収録されている。

神宿 KAMIYADO「Intro:Attitude 」MV

 そんなアルバムの1曲目を飾るのが、羽島めいが作詞に参加、さらに初めてラップに挑戦した「Intro:Attitude」。同曲には、羽島めいがグループ対して思うこと、アイドルとしての姿勢が込められているという。グループ内ではMCの役割を担う彼女だが、次の目標は「パス回しもするけどゴールも決めにいける存在になりたい」と語る。グループを牽引する羽島めいが目指す神宿としてのアイドル像とは。(編集部)【最終ページに読者プレゼント有り】

「神宿にとっての“アイドルの人生”ってなんだろう?」

神宿 羽島めい

ーーニューアルバム『THE LIFE OF IDOL』はCDでのフィジカルリリースに先駆け、9月30日にデジタル配信されています。この取材時点では配信開始から1週間ほど経ちましたが、周りからの反響は耳にしていますか?

羽島めい(以下、羽島):Twitterなどで目にしました。本当に思った以上に「すごく良かった」というコメントが多くて。今回はメンバーが全楽曲の作詞をしているというのもあって「思いがより伝わった」という感想もあったので、うれしかったですね。

ーー特に今年に入ってから発表した楽曲って、それ以前の神宿の楽曲と比べるとタイプがちょっと異なるものばかりですよね。そのへんの変化を、めいさんご自身はどう感じていますか?

羽島:もともと「アイドルはこうでなければいけない」っていう型に、あまりハマりたくないなという気持ちがあって。と同時に、私たち神宿はどういうアイドルであるべきかと考えたときに、最終的な目標として「私たちを見てくれた人たちが幸せな気持ちになってくれたら、それはすごく素敵な存在だよね」という思いもあるんです。それを実現させるためには、果たして元気いっぱいな曲だけを歌っていくのが正解なのかと考えることも多くて。そういう意味では、今回のアルバムにはどちらかというとメンバーの内面を歌っている曲が多くて、『THE LIFE OF IDOL』というタイトルのように「神宿にとっての“アイドルの人生”ってなんだろう?」ってことを表しているのかなと思っています。

ーー特に神宿がスタートした2014年というのは、2010年前後から大きく動き出したアイドルシーンが転換期に入ったタイミング。それまでの王道とは違った形もいいんじゃないかと、見せ方や表現の仕方が変化した時期でした。

羽島:私はデビューしたときは16歳の高校生で、今は22歳。考え方も雰囲気もだいぶ変わってきましたし、16歳のときでしか届けられなかったものもあれば、今の22歳でしか届けられないものもある。そういう意味でも、今を大事にしていきたいなというのはすごくありますね。

ーーメンバー全員が10代だった結成当時と、全員20代に突入した今とでは表現できるものも届けられるものも変わってきますものね。そういう意味では、「2020年の神宿」がこの『THE LIFE OF IDOL』に収録された8曲で表現されている。しかも、メンバー自身の言葉で歌詞を綴っているからこそ、より強く伝わるんでしょうね。

羽島:そうだと思います。それまでの楽曲でもメンバーから作詞作曲してくださる方に当時の自分たちの思いを伝えていたんですけど、メンバーが作詞するようになってからはファンの人にも「メンバーってこう思っているんだ」ということをより知ってもらえるんじゃないかと思います。

まず最初にヒップホップの歴史を学んでおこうと思って

ーー「在ルモノシラズ」以降、塩見きらさんを筆頭にメンバーが作詞にも参加していますが、歌詞を読んで「メンバーはこういうことを考えているんだ」という気づきや驚きはありましたか?

羽島:ありました。「在ルモノシラズ」を最初に書いてもらったときは、影の部分が多いなという印象で、それまでこういう曲を歌ったことがなかったので、すごく新鮮でした。共感できる部分もたくさんあったし、「こういうことを考えているんだ」という塩見の考えもわかってうれしかったです。

ーー具体的にどういうフレーズで感じましたか?

羽島:「在ルモノシラズ」だと一ノ瀬みかが歌っている〈誰かの幸せ また口を噛んだ〉というフレーズかな。「塩見もそういうことを思うんだ」って(笑)。確かに人のことって気にしてしまうし、私もそういう性格だったから世界観をすごく共感できたし、ライブでも落ち込んでいるときの自分を思い出しながら歌ったりすることがあります(笑)。それこそレコーディングしたときと今ライブで歌っているときとでは、どんどん自分の中での解釈も変わってきているし、私も日々いろんなことを学ばせてもらっているので、「もしかしたらあのときの歌詞の意味って、本当はこうだったんじゃないかな?」という気づきも多いです。

ーーアルバムではめいさんも「Intro:Attitude」の作詞も手がけています。作詞は以前も「SISTERS」で経験していましたが、今回は自身のこれまでについて深く書いていますよね。

羽島:MCでもそうなんですけど、私の伝える言葉って直球で、ファンの方からもよく「いつも言葉がまっすぐだから、入ってきやすい」と言われるんです。で、今回はラップに歌詞をつけることが初めてのことだったので、まず最初にヒップホップの歴史を学んでおこうと思って。

ーーえっ、調べたんですか?

羽島:はい。四大要素とかそういうのもちゃんと学んで。ラップを学んで気づいたんですが、歌っている人たちって自分の存在価値を主張して歌っていることが多いじゃないですか。そういうのは自分に合っているなと思って。歌にして伝えるのとラップとして伝えるのはニュアンスとしても全然違うだろうし、言葉の一つひとつがよりスッと入ってくるだろうなって。それで、どういう歌詞にしようかと考えたときに、『THE LIFE OF IDOL』の1曲目だから自分の誠意というか立ち姿というか、神宿に対して「こういう思いです」というものを作れたらいいなと思って、タイトルも「Attitude(=姿勢)」と付けさせてもらいました。

ーー所信表明じゃないけど、これまでの歴史を全部抱えて、ここから新しい一歩を踏み出そうとするその力強さが伝わってきます。

羽島:わあ、ありがとうございます! まさにそのとおりです!(笑)

ーー「Intro:Attitude」はMVもカッコいい仕上がりで。

羽島:ヒップホップを知り尽くしている方に撮ってもらったので、色合い的にもそれらしくて、すごく綺麗ですよね。

ーー〈15の頃は、サッカーの選手〉のところではちゃんとサッカーをしている姿も映されていて。

羽島:ちょっとあの日を思い出してサッカーをして。ビラ配りのシーンだったりとか、ハチ公前で撮ったりとかストーリー仕立てになっていて、すべての絵に意味があるんです。

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