Van Halen、再生数急増でバイラルチャートにも影響 “ハードロックの市民権獲得”に寄与したギタリストの功績
参照:https://spotifycharts.com/viral/jp/weekly/latest
Spotifyの「バイラルトップ50(日本)」は、最もストリーミング再生された曲をランク付けした「Spotify Top 50チャート」とは異なり、純粋にファンが聴いて共感共有した音楽のデータを示す指標を元に作られたプレイリスト。同チャートを1週間分集計した数値の今週分(10月8日公開:10月1日~10月7日集計分)のTOP10は以下の通り。
1位:川崎鷹也「魔法の絨毯」
2位:BLOOM VASE「CHILDAYS」
3位:Salem ilese「Mad at Disney」
4位:BTS「Dynamite」
5位:あれくん「好きにさせた癖に」
6位:Ritt Momney「Put Your Records On」
7位:平井大「Stand by me, Stand by you.」
8位:Van Halen「Eruption」
9位:Van Halen「Jump」
10位:もさを。「きらきら」
ギターロックの時代が終焉したと言われて久しい昨今、またひとりのギターヒーローが没した。エディ・ヴァン・ヘイレン、ギターサウンドの可能性を大きく押し広げた革命者といっても決して大げさではないだろう。
そんな革命者でありギターキッズの永遠のヒーローである彼が、現地時間の10月6日に喉頭がんのため、この世を去った。65歳の若さである。ロックスターの生涯は得てして短いものではあるが、「45歳にもなってサティスファクションを歌ってるくらいなら死んだほうがマシだ」と語ったミック・ジャガーが77歳になった現在でもロックスターの役割を全うしていることを考えると、やはりエディ・ヴァン・ヘイレンとの別れは早すぎる。
彼の偉業やオリジナリティを挙げると枚挙にいとまがないが、ことギターソロに注目するとVan Halenの登場までギターソロといえば指板上で弦を引っ張るチョーキングで音の表情をつけることが多く、ブルースからの影響を色濃く感じさせるいわゆる「泣きのギターソロ」が主流であった。そんななか、エディ・ヴァン・ヘイレンは指板上で弦を叩くタッピング奏法(ライトハンド奏法)を発展させ、あたかも鍵盤を叩くような速弾きの美学をメインストリームに押し上げた。また、メインストリームでの活躍という意味では80年代にハードロックは商業化の側面が強くなり、次第に大衆に受け入れられていくわけだが、その過程においてマイケル・ジャクソンの「Beat It」におけるエディ・ヴァン・ヘイレンの客演はハードロックが市民権を獲得した象徴的な出来事である。