日向坂46 小坂菜緒、グループの顔として存在感放つメンバーに 孤独や葛藤と闘ってきたこれまでを追う

 自身の性格をいい意味で味方にする努力ーー。

 中学3年生の頃にグループに加入し、順風満帆なアイドル人生を送っているように映るが、18歳の誕生日を迎えた今も、小坂は自らに変化を求めている。しかし、先日発表された最新曲「アザトカワイイ」のフォーメーション発表でまた1つ転機が訪れたように思う。小坂がセンターの1つ隣に位置し、佐々木美玲がセンターを務めることとなったのだ。

 ポジション発表後、小坂は「4作連続センターを務めて、これが続いていくのがずっと怖かったところはあった」と涙ながらに本音を明かした後で、「センターの隣というのは自分にとっても初めての経験となるので、自分にとってパワーアップできるような、アルバムにしたいなと思います」と笑顔で前を見据えていた(『日向坂で会いましょう』テレビ東京より)。

 その姿は晴れやかな表情そのものだった。どんな場面でも努力をし続け、これまでしっかりセンターの役割を果たしてきた小坂は、センターとは違うポジションを経験することで、また新たな刺激を受け、1回りも2回りも大きく成長していくことだろう。

 「自分を好きなれたらいいね、18歳の小坂さん」とブログには綴ってあったが、自己肯定が上手くできない性格ゆえに書いた言葉だろう。しかし自分が思っている以上に、小坂は多くのおひさま(日向坂46ファンの呼称)を笑顔にする存在となっている。一度センターから外れたとはいえ、今後も小坂がグループを牽引していく存在だということは疑う余地はない。“18歳の小坂さん”がこれからどんなパフォーマンスを見せてくれるのか、まずは9月23日に発売される1stアルバム『ひなたざか』での活動を楽しみにしていたい。

■中山洋平
1983年生まれ。フリーランスの編集・ライター。ボウリング、洋服、ギター、サウナ好き。Twitter

関連記事