結成20周年迎えたorange pekoe、ジャズや南米音楽をベースに表現する奥深い音楽性 ビルボードライブ東京に続き大阪での公演も

 結成20周年のアニバーサリーを迎えたorange pekoeが2020年8月8日、ビルボードライブ東京で『Best Album「SUN & MOON」Vinyl Release Live with OPs』を開催した。昨年12月にアナログ盤としてイリシューされたベストアルバム『SUN & MOON』を携えた今回のライブでナガシマトモコ(Vo)、藤本一馬(Gt)は、ジャズ、南米音楽を機軸にした上質で奥深いポップスの魅力を存分に描き出していた。

ナガシマトモコ(Vo)、藤本一馬(Gt)

 1998年に結成され、2001年にミニアルバム『orangepekoe』でインディーズデビュー。2002年に発表した「やわらかな夜」で関西のFM局を中心に注目を集め、同年春にシングル「Happy Valley」でメジャーデビューを飾り、アルバム『Organic Plastic Music』がヒット。4 Hero、Jazzanovaなどに象徴される“ジャズ×クラブミュージック”を軸にしていた2000年代初めのorange pekoeは、オーセンティックな音楽性とデジタルを駆使した先鋭性、そして、ナガシマトモコが放つソウルフルなボーカルによって、一気にブレイクを果たした。

 その後は生楽器を中心にしたオーガニックなサウンドを志向。ソウルミュージック、南米音楽、中近東の音楽、スピリチュアルジャズなどのテイストを取り入れながら、独創的かつ普遍的な音楽を追求してきた2人は、2013年にオリエンタルな要素とジャズを融合させた傑作『Oriental Jazz Mode』を発表。2016年にはニューヨークに渡り、互いのソロ活動を活性化させてきた。ナガシマはNia名義で活動をスタートさせ、ジャズとR&Bをクロスオーバーさせた『NIA』(2014年)を発表。2010年代の新しいジャズともリンクしながら、独自の音楽世界を体現。藤本は2011年に発表した1stソロアルバム『SUN DANCE』を皮切りにギタリスト、作曲家としてキャリアを重ね、ギタリストの小沼ようすけ、アルゼンチンの女性歌手シルヴィア・イリオンドなど国内外のアーティストと積極的にセッションを展開してきた。

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