乃木坂46、「ジコチューで行こう!」は面白い試みがなされた楽曲? 『CDTVライブ!ライブ!』披露曲に注目

 「I see…」は今年3月25日にリリースされた25thシングル『しあわせの保護色』初回限定盤Type-Dのカップリングとして収録された4期生のオリジナル楽曲。作曲を手掛けたのは過去に嵐の「Love so sweet」などを手がけた2人組ユニット・youth caseで、70年代のソウルミュージックやR&Bの影響を感じるディスコミュージックのリズムと、いわゆるJ-POP的なメロディが絶妙にマッチしたポップソングだ。

乃木坂46 『I see...』

 MVが公開されると「SMAPっぽい」という感想を抱いたリスナーも数多く現れ、SNS上で話題となり「SMAP感」というワードがTwitterでトレンド入りしたほどだ。言うまでもなくSMAPは国民的なアイドルグループで、長年にわたり時代の空気をつかみながら大衆に寄り添った楽曲を発表してきた。そういう意味でも「I see…」が「SMAPっぽい」と世間から評価されたのは、J-POPシーンの中で最高の褒め言葉だといえるだろう。

 同曲でセンターを務めるのは8月8日に19歳の誕生日を迎えた、乃木坂46の次世代エースとして期待を集める賀喜遥香。これまでに行われたライブでもとびきりの笑顔を振りまきファンを魅了してきた賀喜だが、同曲のMVでも“これぞアイドル”と称えたくなるほどの眩しい姿を披露している。すでにYouTubeでの再生回数は1200万回(8月8日現在)を突破しているが、今後も4期生メンバーにスポットがあたる度に、この曲も再生回数を伸ばしていくことだろう。

 乃木坂46がこれまでに発表した“夏ソング”は数多くあるが、「夏のFree&Easy 」「裸足でSummer」などの夏らしさが前面的に押し出された軽やかな楽曲もあれば、一方で「逃げ水」「ひと夏の長さより…」などの夏に別れを告げるかのような切なげな曲調もあったりと音楽性の幅は広い。

 「I see…」が“夏ソング”に含まれるのかが最後まで疑問に残り、そんなことをグダグダと考えていたが、意地なんか張ってちゃもったいない。ただただゴールデンという時間帯で歌い踊る4期生の姿、そして「ジコチューで行こう!」のパフォーマンスを楽しみたいと思う。

■中山洋平
1983年生まれ。フリーランスの編集・ライター。ボウリング、洋服、ギター、サウナ好き。Twitter

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