佐藤結衣の「K-POPメンバー図鑑」Vol.21

リュ・シウォン、RAIN(ピ)、チャン・グンソク……韓流ブームをリードし、活躍続けるソロアーティストたち

永久不滅な「アジアのプリンス」チャン・グンソク

 第2次韓流ブームの火付け役となったのが、2009年にドラマ『美男<イケメン>ですね』で主演を務めたチャン・グンソクだ。日本では2010年にオンエアされると「グンちゃん」の愛称で人気が爆発。

 子犬のような潤んだ瞳はアイメイクでさらに魅力を増し、キュッと上がった口角に潤いをまとった唇。そしてスラッとしたスキニーパンツ姿……と、それまで日本に広まってきた韓国人男性のイメージを更新するするような新たな魅力を披露してくれたチャン・グンソク。自分らしくありのままでいたい、という彼の考え方自体も、新時代のスターを感じさせるものだった。

 韓国では5歳から芸能活動を続けており、広告モデルから子役へ、そして俳優から歌手に……と才能を開花させていきた彼は、常に周囲の期待に応えてきた。話しても、歌っても、演じても、全てがショーとなるのは、きっと“魅せる“ことそのものが生きることだったからだろう。

 韓国、日本のみならず各国で人気を獲得する一方で、好奇の目で見られる日々。世間の容赦ない風当たりに芸能活動を休止した時期もあったが、「アジアのプリンス」は永久不滅だ。彼の自由人っぷりは、生きづらさを感じる人の希望として再注目を集めている。

 のびのびと、まっすぐに。特に、彼の歌声は驚くほどピュアだ。うまく見せよう、個性を出そうといったクセや力みがなく、むしろそうしたしがらみから解放されるような印象すらある。「Voyage」「Darling Darling」と爽やかな楽曲に、こちらもスキッとした気分になる。

チャン・グンソク - Voyage
チャン・グンソク - Darling Darling

 6月28日には、YouTubeにて「JangKeunSuk Online Stage」を配信したチャン・グンソク。英語、日本語、中国語、スペイン語の翻訳つきでアーカイブ動画も残っている(参照:)。途中、ファンからのリクエストに「嫌です。あとでCDを聴けばいいじゃん。ファンというのはいつも欲張りです。無理なことを言ったり、自分が一番。欲求が尽きませんよね……それでいいです(笑)」とファンを翻弄させる一幕も。

JangKeunSuk Online Stage_ep.03_어떡하죠

 不慣れなオンラインライブに、「初めてのファンミーティングみたいで落ち着かない」と率直な気持ちも吐露。傷つくこともあるけれど、自分らしく笑える場所を大切に。チャン・グンソクという不屈のスターが、これからの時代も明るく照らしてくれるのではないだろうか。

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