乃木坂46 山下美月、「自分じゃない感じ」自作MVで描いた“アイドルの世界” 楽曲に秘められた桜井玲香とのバックストーリー
6月19日から21日かけてABEMAで配信された『乃木坂46時間TV』の「乃木坂電視台」コーナーで、山下美月は自身が初めて単独センターを務めた3期生曲「自分じゃない感じ」(21stシングル『ジコチューで行こう!』収録)のオリジナルMVを監督した(リリース時、「自分じゃない感じ」はMVが制作されなかった)。山下自身が絵コンテを描き、ひとりで何役もこなし、自分で撮影し、編集まで行なったという。
山下が「自分じゃない感じ」を「自己肯定の曲だと思っている」と話したように、就職活動中の女子大生が、勇気を出してアイドルグループ”権之助坂45”のオーディションに応募する、という内容になっている。映像の中には、「そんなバカな…」のMVで橋本奈々未が演じたキャラのオマージュや伊藤万理華の個人PV「伊藤まりかっと。」の「断髪」といった、乃木坂46ファンならグッとくる小ネタがいくつも散りばめられている。また、テーブルの上に就活本があったが、5月13日放送の『乃木坂46のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)で山下が「最近買った本は就活本」と発言してファンをざわつかせたのも伏線だったのだ。
では、山下にとって「自分じゃない感じ」はどんな曲だったのだろうか。
2018年夏頃、筆者がインタビューした際に山下は“シンメ”の話として、「ファンだった時はシンメになるメンバー同士の関係が好きでした。ひとりでも輝けるけど、シンメがいることで輝きが倍になることがあるじゃないですか。いまは3期生の中でもシンメ感が出てきて、「自分じゃない感じ」のはじめに2人ずつ踊るところがあるんですよ。私は(活動休止中の)久保ちゃんがいないのでひとりなんですけど」と語っている(『EX大衆』2018年10月号)。
山下は自分がセンターだと言わなかったのだ。この話を聞いていたので、ライブで初披露された時(2018年8月26日ナゴヤドーム)は、3期生の真ん中に立って踊る山下の姿に驚かされた。
2019年2月24日、京セラドーム大阪で開催された西野七瀬の卒業コンサートでは、久保史緒里が加わった3期生全員で「自分じゃない感じ」をパフォーマンス。山下はライブのリハーサルとドラマ『神酒クリニックで乾杯を』(BSテレ東)の撮影が並行するという多忙な日々を送っていたが、だからこそ彼女からはキラキラしたオーラが放たれていた。本人も「この頃の映像を観返すと明るくていい表情をしているんですよ」と話している。
しかし、2018年6月の主演舞台『美少女戦士セーラームーン』から休まず走り続けてきたことで、山下は体調を崩してしまう。2019年4月からグループ活動を休止して、主演ドラマ『電影少女』(テレビ東京系)の撮影に集中することになった。