シングル『Stand up』インタビュー
超特急が語る、8号車との愛とこれからの一歩 「見せるべき姿は変わらない」
今の超特急は、変化というよりも増強している感じ
――今のお話にも出てきましたが、2018年にやはり新体制で踏み出した14thシングル「a kind of love」のときと比べると、心境の違いはいかがですか?
タカシ:今はまた新しい一歩を踏み出すんだと前向きに捉えつつ、今回はダンサーのみんなもラップで参加してくれているので、そういう意味でもすごく心強いです。
タクヤ:振り返るとどんなことがあっても8号車はついてきてくれているので、感謝の気持ちをより強く持って、恩返しできればと思っています。
カイ:超特急としてはするべきこと、見せるべき姿は変わらないと思っています。ただ、人間として成長した僕らの姿が「Stand up」だとより強く見えるんじゃないかと。
ユーキ:そうね。今までたくさんの経験をしてきたので、気持ちが少しは成長しているはずです!
リョウガ:今の大変な時期に重なったこともありますが、強い気持ちで新体制に向き合っていると思います。変化というよりも、増強している感じでしょうか。
――収録曲の「#いいね」(4月期『超特急と行く!食べ鉄の旅 マレーシア編』テーマソング)についても少し聞かせてください。この曲を手掛けたOiCHANさんが「多幸感、ハッピー感溢れる曲」(参考)と解説されていましたが。
カイ:本当にその通りで、『食べ鉄』にぴったりな、明るくてハッピーな曲だと思いました。歌詞の冒頭に出てくる野良猫の話とか、全部実際に『食べ鉄』であったエピソードなんですよ。デモの段階でも素敵な曲でしたが、タカシの歌声が入って最高の曲になりましたね。
リョウガ:それぞれのセリフ部分はレコーディングスタジオに行ってその場で決めました。僕は結構さらっと決まりましたね。自粛中にもVRに再熱してやり込んでいたので、改めて思います。「VRはいいね」と。
タカシ:最近のSNSを中心にした世界観の中で“平凡な日常の持つ幸せ感”って、すごく共感を得たとも思うんですよ。世間的におうち時間も多かったこの期間で、この曲が伝えていることの意味合いがもっと強くなったんじゃないかと思います。
――振付はどんなものになりそうなんですか?
カイ:まだ決まっていないですけど、会場全員で「いいね!」とサムズアップできたら楽しそうですよね。
タクヤ:TikTokなんかでバズるような、新たな“いいねダンス”を生み出したい!
ユーキ:キャッチーな部分もある曲ですけど、振付は少し予想外な動きになったりするんじゃないかなと思います。
――夢膨らみますね。あとはジャジーな「Table Manners」(ツアー『WELCOME TO THE BULLET TRAIN DINER』テーマソング)についても。
ユーキ:ミュージカルのオープニングみたいな壮大さを感じました。オシャレなサウンド×遊び心ある歌詞という組合せですし、デモを聴いた当時はとにかくツアーが楽しみになっていましたね。
リョウガ:主に曲調で聴くタイプなので、大人っぽくかっこいい曲だと思っていました。否、ダマされました!(笑)
――等身大な歌詞と生音のゴージャスなサウンドにけっこうギャップがありますが、タカシさんは歌い回しや楽曲の世界観など、どういう風にイメージしていましたか?
タカシ:「音はかっこいいのに歌詞がダサい?」みたいな、まさに僕たち超特急らしい切り口の曲なんですが、ギャップがあるからこそ、とことんA&Bメロとサビに落差をつけようと思いました。A&Bメロはとにかくずっとダサ坊(?)で、サビからいきなり切り替わってミュージカルスター風。だけど、最後の最後に〈お箸くれませんか〉でガクッと落とすみたいな(笑)。
――ちなみに「panipani」(3rdシングル『Shake body』収録)、「Rush Hour」(6thシングル『ikki!!!!!i!!』超!世直し盤収録)など、初期の人気曲を手掛けている岡部波音さんの久々の提供曲ですが、“岡部さんっぽさ”を感じるポイントはありますか?
タクヤ:まず「この音にこの歌詞くる!?」みたいなバランス感がさすがだなと思います。
カイ:音自体がめちゃめちゃカッコよくて、今までにないクールなイメージになりそうなのに、歌詞にどこか抜けていて可愛らしい主人公がいる。そこに岡部さんの考える超特急らしさが生まれているんじゃないかと思います。
タカシ:かっこいいパートとダサいパートのメリハリがしっかりしているし、コーラスでいろんな「えっ!?」とか細かいリアクションを散りばめたり、〈チップ?ポテチはいりません〉〈チビナイフ=バター〉とか、歌詞での遊び方がまさに岡部さんらしくて、改めてすごいなと思いました。素敵な曲をありがとうございます!
――残念ながら中止になってしまったツアーの雰囲気を“妄想させる”ような楽曲ですが、実際にライブでやるとしたらどんな振付/パフォーマンスになりそうですか?
タクヤ:まだ振りはついてないですが、ツアーでは実際にテーブルを使ってパフォーマンスしたいなとか、アイデアはいくつかありました。
タカシ:アクティングとか、ミュージカルみたいなパフォーマンスが実際にあっても面白そうかもね。
――そしてこの記事が公開される頃には終わっていると思いますが、配信ライブ『 8th Anniversary Special Studio Live「超特急とStand up!!!!!!!!」』についても少しだけ。記念すべき日を8号車とお祝いできるということで、現状、どんなものにできたらと考えていますか?
カイ:本来はライブがあった日でしたが残念ながら中止になってしまったので、来るはずだった8号車も、来たいと思っていた8号車も全員が最高の時間を過ごしてほしいなと思います。アーカイブも残るので、何回も観直したくなるようなライブにできたら。
タクヤ:今回も演出はユーキがやってくれていて。ライブとゲームコーナーの構成で、久しぶりに超特急のありのままの姿を目の当たりにできるんじゃないかな。今だからこそ、今しかできない、面白い内容になると思います。
ユーキ:今は直接会えないからこそ、この配信で少しでも超特急のライブを楽しんでもらえたら嬉しいなと思いつつ、少しでも元気になってもらえたら嬉しいです。僕らもここからまたたくさん感じることもあると思います!
タカシ:初の配信ライブなので、観てくれるみんなが置いてけぼりにならないように、ライブだけでなくみんなと遊べる内容を考えていますね。この配信ライブが、実質的に僕たち5人体制のライブ初披露になるので、好調なスタートをきれたらいいなと思っています。
リョウガ:もちろんCDデビュー8周年記念にふさわしい内容に……という気持ちもあるのですが、単純に久しぶりのライブになるので、8号車含め溜まり切ったライブ欲を解放するとともに、ケガなくできたらと思いますね。
――緊急事態宣言に伴ってツアーやフェスが中止になったりしましたが、おそらくみなさんのデビュー以来、こんなに長く表立った活動が止まった期間はなかったのではないかと。どんなことを考えながら日々過ごしていましたか?
カイ:この約2カ月間メンバーにもまったく会えていなかったので、メンバーやスタッフ、何より8号車に会いたいなと思っていました。あと、ライブが再開できるのはいつになるんだろうなというのはよく考えました。ライブが主軸にあるグループなので、しっかりと会ってお礼を言いたい、というのもありますし。
リョウガ:直接会えなくとも8号車達に超特急を感じてもらえるように「おうち超特急」企画で必要な、かつ、苦手な自撮りを撮りまくりました。カメラロールが自撮りで溢れ返っているのが嫌なので、すぐ消します(笑)。とにかく全8号車に安全に過ごしてもらって、収束してから笑顔で会えるように祈っておりました。
タクヤ:デビューから今まで止まらずに活動してきていたので、個人的にはリフレッシュできた期間でもあって、息抜きの大切さも感じました。グループの活動については、新体制になってからしっかりとしたパフォーマンスを実はまだできてないので、おうち時間の間にどんなアプローチをするか考えたり、もちろんライブが早くやりたい気持ちもありました。
ユーキ:それはみんな、あるよね。僕的におうち時間の過ごし方といえば=おうち仕事で、この期間も超特急のことをたくさん考えていた記憶があります。
タカシ:誰も本当の答えや、どこに向かえば良いのかがわからない状態になっている中で、僕たち自身ももっとみんなと繋がれるコンテンツの配信をしたりして。この期間はある意味、個性を磨くために大事な時期だとも思ったので、僕はオンラインでボイストレーニングを受けたり、体のトレーニングをしたり、やれることを頑張ろうと思いながら過ごしていました。
――この期間中、SNSやFCサイトを通じて、8号車の“おうち時間”を充実させてくれるようなバラエティに富んだ企画を展開されていましたよね。「超特急とシンクロチャレンジ」(※シングル『Yell』収録「Synchronism」の振付動画配信)、毎朝8:08にインスタライブなどを配信する「#朝特急」ですとか。私は「メンバーによるライブ映像副音声!」がかなり興味深かったですが。
カイ:個人的にはインスタライブが楽しかったです。なかなか8号車とコミュニケーションをとることもないし、インスタライブ自体もやる機会がなかったので。他のメンバーのも観ているのが面白かったですね。ただこちらから8号車の顔が見られないのは寂しかったので、早くライブがしたいと強く思っていた時間でした。
タクヤ:僕もインスタライブ。まだコロナウイルスがそこまで流行っていなかったときに、今後は家で発信することが増えていくかもという話が出たときに、僕が提案したのがメンバーのインスタライブでした。他のコンテンツとは違ってFCに入っていない人も見られるし、生で繋がれるのはやっぱり楽しかったです。あと「超特急と一緒におどろう!君はたいせつなバディ」はとにかくキッズのみんなが可愛くて癒されました。ユーキもやっていましたけど「【超特急流】おうちで簡単にできるトレーニング」は、この期間中は身体を動かせる機会も限られているから、少しでもみんなの力になれたらなと思っていました。
ユーキ:あと特に印象に残っているといえば「PPAP -2020 BT ver.-」ですかね。リョウガと古坂大魔王さんのコラボインスタライブのときに、半分無理だろうなと思いながら「超特急で『PPAP』踊りたいです」とコメントしたら、あっさり承諾いただけて。全力でやりたいなと思って制作したものが形になったのは、すごく感動的でした。
リョウガ:あれは面白かったよね。ユーキがきっかけをくれて、ジョーク程度に終わるかと思いきや「ぜひ!」という返答をくださって、しかもご本人も拡散に協力してくださって……古坂大魔王さんとピコ太郎さんはまさに神です!
タカシ:「PPAP」ではカメラの位置を変えるのにだいぶ苦労しましたけれども(笑)。「超特急と一緒におどろう!君はたいせつなバディ」も特に好きでしたね。キッズたちと踊れるということで、すごく心が温かくなりました。直接会わなくても、心は繋がれるんやと思いましたね。改めて、踊ってくれたキッズのみんなありがとう! あと「タカシの動物図鑑」はずっとやりたかった企画で、この動画を通して、もっとたくさんの方と動物のことを共有したいな! という思いで語らせていただきました。
――こういった一連の企画は8号車参加型のものが多かったので、みなさんが言うように直接会えなくても“8号車と同じ時間を一緒に走っている”感覚があったのではと思います。最後に、今回の収録曲のタイトルにかけて、超特急を支える8号車の「#いいね」と思えるポイントを教えてください。
カイ:なかなか会えない時間でしたが、超特急と離れず一緒に歩んでくれて嬉しかったので、その強い愛に「#いいね」と伝えたいです。いいね、という言葉では足りないですが。
リョウガ:超特急に対する純粋な愛を強く感じましたね。インスタライブなどで僕らを心配してくれるコメントなどをいただき、自分自身の身の危険もあるだろうに、そんな時に他人を心配してくれるのは“愛”そのものじゃないかと。さっきおっしゃったように8号車参加型のイベントにも多くの方が参加してくれたので、毎回幸福感に包まれていました(^o^)
タクヤ:やっぱり、会えなくても離れていても、繋がっていると思えるところ。
ユーキ:超特急と想いが一つなところ!
タカシ:たくさん僕たちのことを支えてくれたり、コメントでもたくさんエールをくれたり、みんなの声や言葉が僕を動かしてくれています、いつもありがとう。「#いいね」っ!
■リリース情報
『Stand up』
発売日:6月10日(水)
・通常盤
価格:¥1,320(税込)
M1「Stand up」
M2「#いいね」(4月期『超特急と行く!食べ鉄の旅 マレーシア編』テーマソング)
M3「Table Manners」(ARENA TOUR 2020 SPRING『WELCOME TO THE BULLET TRAIN DINER』テーマソング)
・夢8(ファンクラブ)盤
価格: ¥4,400(税込)
M1「Stand up」
M2「#いいね」(4月期『超特急と行く!食べ鉄の旅 マレーシア編』テーマソング)
特典::Blu-ray 『BULLET TRAIN FUN CLUB TOUR 2020「Toooooo8」』2020.2.23 Zepp Tokyo公演収録