デビュー12周年のSHINee、革新的なパフォーマンスと先鋭的なセンス ひたむきな努力重ねた歩みを振り返る
2008年5月25日、韓国でデビューしたSHINeeは、今年でデビューから12年を迎える。デビュー当初はまだ10代だった彼らも、現在はオンユ、キー、ミンホが入隊中。しかし、4月には公式SNSで「2020 SHINee’S BACK!」とSHINeeの活動再開となるD-DAYカウントダウンがスタートするなど、ファンの期待と注目が高まっている。今回はそんな彼らのヒストリーを掘り下げてみたい。
革新的なパフォーマンスと先鋭的なセンスが光るグループ
SHINeeがデビューした2008年といえば、K-POPがアジアに広まりつつあった時代。前年には少女時代やKARAがデビューし、同年には2AM・2PMが、翌年には後輩にあたるf(x)をはじめ2NE1やBEAST(現HIGHLIGHT)など、現在も名を残すグループが続々とデビューした時期だった。そんな群雄割拠の時代にもひときわ輝いていたのがSHINeeだ。彼らが掲げた「コンテンポラリーバンド」というテーマは、音楽のみならず、パフォーマンスやファッションでも最先端のトレンドを発信するというもの。そのコンセプトどおり、彼らはビジュアル面でも飛び抜けていた。それはルックス的な面だけではなく、彼らがリリースするアルバムのビジュアルイメージひとつとっても、新しい時代のセンスを感じさせてくれるものだった。デビュー曲「Replay」はまだ10代だった彼らのみずみずしい感性が光る楽曲だが、今聴いてもまったく古さを感じない。デビュー当時、最年少のテミンはまだ14歳で、若いというよりも幼いといっても差し支えない年齢だったが、にもかかわらず高い完成度を誇っていた。ビジュアル、パフォーマンス、アート的なセンス、すべてを兼ね備えたスターの登場は、まさに新たな時代の到来を予感させた。
デビュー年に『Mnet KM Music Festival(現Mnet Asian Music Awards=MAMA)』、『ゴールデンディスク賞』、『ソウル歌謡大賞』で新人賞を受賞。まさに大型ルーキーとして認められた翌年には、「Ring Ding Dong」が大ヒットした。当時のK-POPではまだ珍しかったEDMをいち早く取り入れたこの曲は、サビで延々と続く〈Ring Ding Dong〉というフレーズが一度聴いたら頭から離れない中毒性の高い曲として知られ、SHINeeを知らない人でもこの曲を知らない人はいないというほど広まった。
さらに2010年には「LUCIFER」が大ヒット。こちらもEDM系の曲で、テンポはさらに早く、ダンスはより難しく進化した。2012年には有名な探偵の名前を冠した「Sherlock」を発表。トニー・テスタをコレオグラファーに招き、今まで誰も思いつかなかったようなトリッキーな動きを取り入れたダンスは、革新的なSHINeeのイメージをさらに強固に印象づけた。2011年には日本デビューも飾り、デビューシングル『Replay-君は僕のeverything-』はオリコン週間シングルランキングで2位を記録。翌年には全国7都市でアリーナツアーを開催するほどの人気ぶりで、日本での活動への期待も大きかった。