BTS、次のアルバムは“外”へ向けたアプローチに? メンバーの発言から考え得る様々な可能性
新型コロナウイルスの感染拡大により世界的にライブ興行が難しくなる中で、BTSも2020年内に予定されていたワールドツアーのスケジュールを全面的に見直すこととなった。すでにオンライン有料コンサート『BANG BANG CON The Live』が6月に開催されるアナウンスがあったばかりだが、同時にYouTubeで始まったメンバーによる配信では、現在ニューアルバムの制作にとりかかっていることも知らされた。5月1日のJIMINによる配信で、今回は7年目にして初めてメンバー自ら全面プロデュースするつもりでそれぞれ担当を決め、自身はプロジェクトマネージャーに就任したと言っていたが、その後の5月11日に「2004**BTS」というタイトルの4月に撮影したと思われるアルバムについての会議動画が投稿された。
主なトピックはどのようなテーマにしたいのか、どのような曲をやりたいのか、メンバー全員の曲とそれ以外のソロやユニット曲の割合など。大きな柱となるテーマについては、SUGAからの「前のアルバムは正直明るくなかったので、今の状況を考えると次はもっと明るい作品にしたい」という話から「癒しがテーマになるのでは(JIMIN)」という流れになっていった。
RMは「life goes on(人生は続いていく)やcarry on(続けていこう)という言葉がある。前回のアルバムタイトル(曲)が『ON』だったけど、何かしら『MOTS(MAP OF THE SOUL)』シリーズから反映させたい。世の中で何が起こっても人は生き続けるし生活は続いていく。そういう日常についてのことを考えると“life goes on”というスローガンがいいんじゃないだろうか。そういうものが求められてると思う」と発言。
さらにRMが「コンサートがリスケジュールになったことでファン達が自分たちのことのように落ち込んでいる。でも直接的だったり具体的だったりする言葉は誤解を生んだり傷つけたりする可能性もあるし、言葉よりテレパシーみたいに僕らの誠実さを伝えられたら」と言及する一方、SUGAからは「ウイルスは克服できるけど、“ニューノーマル”の生活は続けなきゃならない。みんな無力感を感じている。『春の日(Spring Day)』みたいな、自分たちなりの直接的すぎない間接的な慰めが必要だと思う。不特定の個人に向けるようなメッセージにしたい」という、より多くの人にアプローチするような楽曲という示唆も出た。
メインとなるタイトル曲以外の収録曲については「この間ふと開いた本のページにファンからの手紙がしおりみたいに挟まっていて、よくファンの人たちがくれるような短いメッセージだったけど印象的で、手紙の持つ力を再確認した。だから不特定な相手への『手紙』というキーワードはどうだろうと思ってる(SUGA)」、「慰めや希望を与えることもいいけど、普段価値を忘れがちな小さな幸せについて感謝すること、そういうことをどうやって歌にこめられるのかを最近考える(JIMIN)」、「コンテクストやメッセージに比重を置くのもいいけれど、1曲くらいは昔からの自分たちのポートレートみたいな、自分たちなりの色を見せられたらいいな。『フンタン少年団(Boyz With Fun)』みたいな(J-HOPE)」、「『Go Go』や『So What』みたいなアップビートな曲が1曲くらい欲しい。慰めは明るくて楽しいやり方でも届けられると思う(V)」、「1曲くらいはストレス発散になるような曲があってもよくない?(JUNG KOOK)」「みんながそれぞれ歌詞を書いて繋げていくサイファーみたいな曲?」など、様々な意見が出ていた。