丘みどり、純烈と共に行なった無観客ライブ 『紅白』出場エピソードやライブへの思い語る

初めての試みでドキドキしました

 NHK『紅白歌合戦』に連続出場を果たす2組(丘は3年連続、純烈は2年連続)。純烈が「純烈のハッピーバースデー」、丘が「紙の鶴」と、昨年末にそれぞれが歌った楽曲を披露すると、それにともない『紅白』出演時のエピソードでトークを展開した。

 純烈は、昨年の『紅白』出場が決まったときは宮崎県でコンサート中だったそうで、決定の連絡を受けたスタッフが先に大泣きして、自分たちが泣けなかったと悔しそうな様子を見せると、「うちもそうだから、わかる」と大きくうなずいた丘。また酒井から「楽屋が遠くて、NHKホールのステージまで20分かかった」と、嘘か本当かわからないエピソードも飛び出す。丘は『紅白』の前日に熱を出し、念のため病院に行ったら「大人の知恵熱だった」と明かす。「自分では気づかないうちにプレッシャーや緊張を感じて熱が出ていた」とのこと。何度も出場しても慣れることのない、特別なものが『紅白』にはあることが、両者のトークから感じられた。

 配信も終盤になり、純烈は人前で歌ったのはこれまで2〜3回、フルコーラスを歌うのは初めてという、2月にリリースしたばかりの新曲「愛をください~Don’t you cry~」を披露した。英語の歌詞が入ったメランコリックで、セクシーさもある大人の魅力に溢れた楽曲で、笑い溢れるトークとは一転情熱的に歌い上げる様子が印象的。

 丘は1月にリリースした両A面シングル『五島恋椿 / 白山雪舞い』の1曲「白山雪舞い」を、雪景色の映像をバックに熱唱した。心の機微を感じさせる繊細な歌声を聴かせたと思えば、最後はキリッと引き締まった表情で、膝を突いてロングトーンを響かせた丘。圧倒的な歌の存在感で視聴者を魅了した。

 そして最後に、「少しでもみなさんが元気になってくれたらと思い、最後にこの曲を歌いたいと思います」と、坂本九の「上を向いて歩こう」を2組でコラボ。5人の楽しそう&うれしそうな表情と明るい曲調が、きっと多くの視聴者の気持ちを前向きにしてくれたことだろう。

 締めの挨拶で、「初めての試みでドキドキしましたが、純烈のみなさんととても楽しい時間になりました」と丘。終始笑いでイベントを盛り上げた純烈は、「不安な日々ですが、また笑顔でお会いしましょう」とコメント。「テレビの歌番組の収録で、無観客で歌うのはよくあること」としながらも、「でもライブと考えると、目の前にあるはずのお客さんの笑顔がないのは寂しい」とも話し、現在の状況の1日も早い収束を願った。

■榑林 史章
「山椒は小粒でピリリと辛い」がモットー。大東文化大卒後、ミュージック・リサーチ、THE BEST☆HIT編集を経て音楽ライターに。演歌からジャズ/クラシック、ロック、J-POP、アニソン/ボカロまでオールジャンルに対応し、これまでに5,000本近くのアーティストのインタビューを担当。主な執筆媒体はCDジャーナル、MusicVoice、リアルサウンド、music UP’s、アニメディア、B.L.T. VOICE GIRLS他、広告媒体等。2013年からは7年間、日本工学院ミュージックカレッジで非常勤講師を務めた経験も。

丘みどり オフィシャルサイト
純烈 オフィシャルサイト

関連記事