Re:vale、絶対王者であり続ける理由は? 正反対の2人が織りなす至高のエンターテインメント

 2人組アイドルユニット・Re:valeが、1月22日にニューシングル『Re-raise』をリリースした。

Re:vale『Re-raise』

 Re:valeとは、百(モモ)と千(ユキ)からなるアイドルデュオだ。クールな印象の千は、天性の芸術家。相方の百は、キュートなルックスと明るく親しみやすいキャラクターが人気。そんな一見正反対に見える2人だが、音楽的な相性は抜群だ。千のクールで上品なボーカルと、情感的なハイトーンが印象に残る百のボーカルは、不思議とバランスが良い。ないものを補い、あるものをより魅力的に見せることができる理想的な組み合わせと言える。

 また2人は実際に大変仲が良く、Re:valeのコンサートのMCは“夫婦漫才”と呼ばれ、多くの人に親しまれている。彼らをトップアイドルたらしめた要因はたくさんある。だが、それだけでは今の地位は確立できなかっただろう。「星屑マジック」や「NO DOUBT」など、自身の主演映画の主題歌も数多く担当してきた彼らだからこそ、あらゆる人たちの背中を押すような「永遠性理論」が胸を打つ。映画やドラマだけではなく、一人ひとりの人生という物語に寄り添うことができるのも、彼らの強みの1つだ。

 一方で我々はアイドルという物語を、好きなように消費していく。彼らがしてくれるようにアイドルの人生に寄り添いたくとも、彼らの本当の姿を知ることはできないし、「こうであればいい」「実はこうなのではないか」「なぜこうしてくれないのか」……アイドルに対する悪意なき願望が世に蔓延すると、私たちは彼らをますます見失ってしまう。

 Re:valeにもトップアイドルとしての苦悩があることは、想像に難くない。私たちの理解を超える重責を担いながら、その役割を果たしている。だが、彼らはあらゆるネガティブな懸案に対して、また世間の曖昧なイメージに対して、常に音楽で答えを出してきた。それは憤りや情熱を隠すことなく見事なエンタメに昇華した「太陽のEsperanza」や、音楽への真摯な愛を名曲のカバーという形で表現した「Dis One」などからも伺うことができる。

 今回のシングルに収録された「Re-raise」で彼らは〈未来を信じればいい〉〈僕が照らす世界だけが 真実の扉にそっと口づけ 未来の鍵になるから〉と臆面なく歌う。お互いに対し、またファン・仕事仲間・ライバルたちに対して、Re:valeという揺るがない存在がここにいること・彼らが彼らを取り巻く全てを信頼していることを改めて宣するかのようだ。

 「t(w)o...」も、彼らなりの宣言だ。幾度転んでも躓いても変わらないものがあることを、彼らは美しいメロディに乗せて歌う。〈ずっと信じ続けてるよ 何度だって誓うよ〉と、お互いへの信頼を奏で、改めて2人がRe:valeとして道を歩むことを我々に伝えているのだ。

 彼らは音楽で真実を語ることができる。その真実は、厚かましいお説教やお涙頂戴ではなく、極上のエンタメとして提供されるのだ。そんな美学とも言えるスタンスこそ、Re:valeが絶対王者でいられる理由ではないだろうか。

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