菅田将暉、楽曲によっていくつもの顔をみせる表現力 『紅白』初出場はシンガーとしての晴れ舞台に

菅田将暉『LOVE』(通常盤)

 いよいよ大晦日恒例の『第70回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)が放送される。初出場はOfficial髭男dism、King Gnu、日向坂46、LiSAら計8組。いずれ劣らぬ2019年のJ-POPシーンを賑わせた顔ぶれが並ぶが、中でも注目は菅田将暉だろう。2019年は俳優として映画『アルキメデスの大戦』、ドラマ『3年A組-今から皆さんは、人質です-』をヒットに導いたほか、音楽活動でも1stアルバム『LOVE』のリリースに全国ツアーと、俳優・歌手両輪での活躍が目立った。出演にあたり「全国、そして世界中に歌を聴いてもらえるということで、精一杯、自分なりにやっていきたいなと思います」と意気込みを語っている。

 歌唱するのは2ndアルバム収録の「まちがいさがし」。ドラマ『パーフェクトワールド』(フジテレビ系)の主題歌として配信のみでリリースされた楽曲だ。本作は発売初週よりオリコン週間デジタルシングル(単曲)ランキングで1位を獲得したのを皮切りにセールスを伸ばし、11月は累積DL数が50.4万回を記録するロングヒットに。男性ソロアーティストによる累積50万DL超えは、米津玄師に続き史上2組目の快挙となるが、まさに本作の楽曲提供とプロデュースを買って出たのも米津だ。菅田とのコラボは「灰色と青(+菅田将暉)」以来2度目。ピアノと菅田の独唱ではじまるシンプルな構成はサビで一転、ストリングスが絡むエモーショナルな楽曲へと変化。美しいメロディラインに、菅田の誠実でまっすぐな歌声が重なり、冒頭からその世界観に引き込まれるようだ。〈まちがいさがしの間違いの方に 生まれてきたような気でいたけど まちがいさがしの正解の方じゃ きっと出会えなかったと思う〉と“君”への愛の深さを切々と語る詞も胸に響く。

菅田将暉 『まちがいさがし』

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