『地方民について本気出して考えてみた~4年以上行ってない県ツアー~』
ゴールデンボンバー、“4年以上行ってない県”ツアーで見せたしぶとさ 各メンバーの脚本による演劇も
カオスすぎる余韻を引きずりながら、気を取り直して再び通常のライブパートへ。「最近どう?」と鬼龍院が喜矢武に尋ねると、「ツアーで地方へ行くと、野生の動物をみかける。猟銃ハンティングをやってみたい」と、いかにもなネタフリを口にし、「ガガガガガガガ」へ。ソロでは、猟銃を抱えた喜矢武が登場。上空に向けて撃ちまくると、キジや鷹がボトボトと落下し、最後にはバズーカを持ち出し発射。しまいには大量のホタルまで落ちてくる始末だ。
続いての「ぼくの世界を守って」では、メンバー全員が再びトロッコで周回し、観客から大きな声援を浴びる。そして「まだどこにも公開していない新曲」として、「かまってちょうだい///」を披露。予想外のサプライズに、会場中が大きく沸いた。現代的なファン心理を巧みに表現した歌詞と情報量の多いダンサブルな楽曲は、SNS上でも話題になりそうだ。
「もうちょっと暴れてみようか?」と鬼龍院の言葉から、「暴れ曲」、「†ザ・V系っぽい曲†」とバンギャル大歓喜の流れに。本編最後は「イヤホン」を(エアー)演奏しながら、またトロッコで会場を回っていく。嬉しそうに歌い上げる鬼龍院、客席に大きく手をふる喜矢武、肉体美を見せる樽美酒、“ファンサ”仕草が異様に細かい歌広場。それぞれのファンへの愛情を感じる時間だった。
(本編終了約2分後に出てくると予告された)アンコールでは、歌広場の物販紹介をはさみ、本編終盤に暴れた観客に対して「ちょうどいい曲があるよ」と、先日配信されたばかりの「首が痛い」を披露。こちらはヘドバンなどで身体が痛くなってしまった……という楽曲だ。演奏中に“首が痛い系イケメン”ポーズ(アニメやゲームのキャラクターイラストにおいて、やたらと男性キャラが首に手を当てている構図が多いことからそう呼ばれている)をするのも楽しい。
本日3度目になる「最近どう?」という鬼龍院のネタ振りに、「地方は空気が美味しい」と喜矢武。その後始まった、「きかせて!アンコール」(氣志團への提供曲)では、QUEENの「We Will Rock You」のようなリズムをとる観客。そして喜矢武のソロでは「空気が美味しい」と深呼吸。吸い込む力が強すぎて、何でもかんでも吸い込んでいまい、最終的に喜矢武の身体が破裂して死んでしまうという演出も(なお樽美酒による電気ショックでなぜか復活)。最後は、金テープ降り注ぐ中「女々しくて」を披露し、ダンボールワゴンでステージを後にした。
そして「数日後ーー」というナレーションとともに、映像が流れ始める。11月16日に緊急配信される(半年以上前から告知されているが「緊急」配信である)無人島ライブのために、海を渡ろうとするゴールデンボンバー。「この車じゃ無人島に行けない」と嘆く歌広場に対して、「俺のダンボールをなめるんじゃねえよ!」と喜矢武。なんとダンボールワゴンが船に変形し、無人島へ出発するゴールデンボンバー。彼らの旅は続く……と映像は締めくくられた。
ダブルアンコールを求める声に、再びステージに戻ってくるメンバー。本編でさんざん暴れたけれど、追い打ちをかけるように激しい「ローラの傷だらけ」を投下。「ご無理なさらず!」と優しく煽る鬼龍院。思いっきり暴れて完全燃焼した観客たちに対して、「トロッコで回りきれなかったから」と会場を徒歩で一周。メンバーがそれぞれ、観客への感謝を口にしながら、ゆっくりと回っていく。
鬼龍院が「やっぱり聖地は最高だ! 楽しかったよ! ゴールデンボンバーは、まだまだしぶといから、皆もしぶとくいろよ! 必ずまた会おうな!」という言葉を残して、この日のライブは終了した。
思い返せば、大ブレイクのきっかけとなった「女々しくて」リリースから10年。“一発屋”と自虐しつつも、今年も「令和」で話題をさらうなど、毎年なにかしらの爪痕を残し、生き延びてきたゴールデンボンバー。その“しぶとさ”には恐れ入る。これからも魅力的な楽曲と、予想もしないパフォーマンスで我々を楽しませてほしい。
■藤谷千明
ライター。ブロガーあがりのバンギャル崩れ。執筆媒体は「ウレぴあ総研」「サイゾー」「SPA!」など。Twitter
(写真=菅沼 剛弘)
■ライブ情報
『ゴールデンボンバー全国ツアー2019
「地方民について本気出して考えてみた~4年以上行ってない県ツアー~」』
特別追加地方無観客ライブ
11月16日(土)無人島:沖ノ島より全国へ緊急生配信
配信時間:13:00~14:30
配信媒体:ゴールデンボンバー公式LINE LIVE
チャンネル
視聴はこちら
※配信のみのため、チケット販売はなし。
※荒天中止
■配信リリース情報
「かまってちょうだい///」
11月4日(月・祝)0:00〜
iTunes store、レコチョク、dwango.jp、music.jp、mora、mu-mo、Amazon music、
Apple Music、LINE MUSIC、Spotify、KKBOX、AWA、Rec Music、dヒッツ、Google Play Music、他主要サイトにて配信開始。
■CDリリース情報
2019年12月28日(土)
ニューアルバムリリース
[CD+DVD] ¥3,300+税
[CDのみ] ¥2,700+税
※タイトル等詳細は後日告知。