『ECHO』インタビュー

Little Glee Monsterが語る、『ECHO』で追求した“力強さ”と5周年迎えるグループのこれから

普通に歌ってはいけないと思った(芹奈)

かれん、MAYU

ーー「ECHO」はシンプルなリズムですけど、節回しにかなり動きがあるので歌うのが難しそうですよね。

芹奈:そうなんです。私はこれまで、レコーディングするときってスタジオに行ってから歌い込んで形にしていくことが多かったんですけど、この曲を最初に聴いたとき、まずは事前に歌いこんでから挑まないとダメだなと思ったんです。歌詞の内容もそうですし、雰囲気や空気感みたいなものも含めて普通に歌ってはいけないと思って、しっかり歌い込んでからレコーディングに臨みました。

ーー何が今までと違ったんでしょう?

芹奈:今までの曲になかったちょっとダークな要素を含む曲だし、自分にリンクする部分ももちろんありますし。だからこそ余計、普通に歌ってはいけないのかなと思ったんです。

ーーデビューから5年経って、ひとつ上の段に行くためのまた新しい挑戦なのかもしれませんね。

芹奈:そうですね。これからのLittle Glee Monsterがどうなっていくのか、その意味がこの曲には込められていると思いますし、そこもしっかり表現できているのかな。それにこういうちょっとロック色が強い曲って、リトグリには今までありそうでなかったですし、この曲のおかげでまた新しいファンの方々に出会えるんじゃないかという気もしています。

ーー前作が「君に届くまで」という王道J-POPナンバーでしたが、「ECHO」は世界基準というか昨今の海外のヒットソングにも似たカラーがあります。

かれん:そう考えると、前回とは色がまったく違いますよね(笑)。

ーーはい。そういうギャップがありつつも、こういった楽曲群を自然に歌って聴かせるリトグリって、単純にすごいと思うんです。

全員:ありがとうございます(笑)。

ーーと同時に、「ECHO」はスタジアムのような数万人規模の会場で歌うリトグリを観たい! と思わせてくれる1曲でもあるんですよ。11月1~3日には国立代々木競技場第一体育館でのツアーファイナルも控えていますし、そういった場面で戦う上で重要な武器になるんじゃないでしょうか。

manaka:そういう場所に持っていける、大切な1曲にしていきたいですね。

「Classic」は不思議なんだけどいい意味で違和感ゼロ(かれん)

ーーかたやカップリングの「Classic」は、その「ECHO」とも異なるタイプの楽曲で、小林武史さんがプロデュース&作詞・作曲を担当しています。

かれん:レコーディングのときにお会いしたんですけど、「メンバーそれぞれの声や歌い方に独特の個性があるのが、すごくいいね」と言っていただきました。うれしかったですね。

manaka:私はエレファントカシマシさんがすごく好きで、中でも「普通の日々」という曲がお気に入りなんです。この曲は小林さんがプロデュースをされていて、普段のエレカシらしさあふれる曲も好きなんですけど、この曲は特に宮本浩次さんのその当時吹き込まれた声の中から孤独が強く感じられるところがいいなと思っていて。「いつかリトグリも小林さんにプロデュースしていただけたらな」と思っていたので、今回東京メトロのCMソングでご一緒できたことはすごくうれしかったですね。

 あと、これはすごく個人的なことなんですけど……「Classic」の中では私、かれんの声が一番好きなんですよ。小林さんとかれんの組み合わせがすごく合っているなって、完成した楽曲のかれんのパートを聴いて思ったんです。私的にすごくしっくり来るものがあったので、いつか私のために小林さんとかれんで……。

芹奈:「私のために」(笑)。

MAYU:まさかのソロ?

manaka:そう、かれんのソロ曲を聴きたいなって思いました(笑)。私の好きなかれんの声の感じが詰まった1曲になるんだろうなって。

ーーかれんさん、めちゃめちゃ恥ずかしそうな顔をしていますが(笑)。

かれん:いえいえ(苦笑)。そう言ってもらえて、めっちゃうれしいです。「Classic」はデモをいただいたときに、パッと聴いて難しそうだなと思ったんですけど、歌ってみたらわりとすんなり歌えて。でも、不思議なんだけどいい意味で違和感ゼロというか……コーラスの「♪ダバダバ」とか今までのリトグリの曲にはなかったので、「ECHO」とはまた違う一面が見せられるなと。

ーー音の切り方や、サビの〈風景を奏でる音〉という節回しも……。

かれん:そう、すごく独特なんですよね。

芹奈:「Classic」は(※取材時は)まだテレビの特番でしか歌ったことがないので、ライブで披露したときのリアクションが楽しみですね。

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