『PRODUCE X 101』から誕生のX1、名実ともにトップグループへ 番組出演者による新グループも

X1『飛翔:QUANTUM LEAP』

 今年の7月19日に放送が終了した『PRODUCE X 101』(以降、プエク)。その最終回でメンバーが決定したX1が、前シリーズで結成されたIZ*ONE、Wanna One、 I.O.Iをしのぐ人気を見せている。

 『PRODUCE X 101』といえば、投票操作疑惑により現在も捜査が進行中だが、X1は番組で発表されたメンバーのまま、予定通り8月27日に高尺(コチョク)スカイドームでのショーケースをもって正式にデビューした。デビュー前から様々な疑惑・懸念の目を向けられる中、ショーケースは大盛況のうちに終了。X1のリーダーに選ばれたハン・スンウは、挨拶の場面で涙をにじませながら、この日に名前が決まったX1のファン“ONE IT(ウォニ)”に感謝の言葉を述べた。

 そうしてショーケース同日に発売となった1stミニアルバム『飛翔:QUANTUM LEAP』は、デビューアルバムとしては異例のセールスを記録。なんと発売から3日後には41万6,000枚の売上を達成したのだ。これは、K-POPグループのデビュー作では史上最多の初週売上記録を更新したことになる。さらに、発売から1週間で売上は52万枚にまで達し、Wanna One出身のカン・ダニエルのソロデビューアルバム『color on me』が持つ初週売上記録(46万6,000枚)を大幅に更新。それだけでなく、現時点でBTSの『MAP OF THE SOUL : PERSONA』に次いで2019年セールス2位を記録したことになる。

 さらに、9月1日に出演した『THE SHOW with 2019 POHANG K-POP CONCERT』では、初の音楽番組1位を獲得。この日は『プエク』で苦楽を共にしたソン・ユビンがMCを務めており、アンコール舞台の時がはじまる直前、去り際にユビンがハンギョルの頭をポンポンと撫で、スンウとハグを交わしていたのが印象的だった。現在、地上波への出演は叶っていないが、『SHOW CHAMPION』『M COUNTDOWN』『SBS人気歌謡』『MUSIC BANK』でも1位を獲得。もはや名実ともにトップグループへと上り詰めた。

X1 (엑스원) 'FLASH' MV

 デビュー直後にしてこの人気というのは、ひとつには『PRODUCE 101』(以下、プデュ)シリーズの先輩たちのがんばりが大きい。I.O.IにはじまりWanna One、そして現在も活動中のIZ*ONEが大活躍してきた分だけ、X1にもその期待がかかっている。また、デビュー曲「FLASH」がそんな期待に十分応えられる良曲であったことも大きい。かつてIZ*ONEがデビューステージの「La Vie en Rose」で衝撃を与えたように、X1の「FLASH」もまた全員の統制の取れたダンスが特徴的で、この高難易度なダンスを練習生期間1年未満のキム・ヨハンやナム・ドヒョンがこなしていることにも驚かされる。

 そしてそんな彼らと対照的なのが、デビュー組のメンバーたち。チョ・スンヨンはデビューから5年、キム・ウソクは4年、ハン・スンウは3年、イ・ハンギョルは2年の歳月を経て、初めて1位を手にしたことになる。その感動は、一度挫折を味わったデビュー組だからこそのもの。新人グループとしてのフレッシュさを楽しみながら、デビュー組のストーリーに感動する。この2つが両立する稀有なグループということも大きいのではないだろうか。そしてなにより、メンバーのケミストリーのよさが伺えること。本来であれば、長い練習生期間を共にしてデビューしてこそメンバーシップが培われるものだが、『プデュ』には『プデュ』ならではの絆が生まれることは、先輩たちが証明してきた。彼らもまた、『プエク』での苦しい体験を共にした絆があり、X1としてこれから育んでいく絆がある。そのすべてを、これから見守ることができるのだ。しかも今回は5年という活動期間が予定されている。この5年でX1がどこまで大きく育つか、楽しみに見守りたい。

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