25thシングル『FRUSTRATION』リリースインタビュー
SKE48 初選抜&常連メンバー7人が語る“変化の胎動”「何事も変わっていかないとつまらない」
SKE48が、7月24日に25thシングル『FRUSTRATION』をリリースする。レゲエダンスやラップを取り入れた表題曲は、これまでにないほどアッパーな作品に仕上がっている。また、中心メンバー・古畑奈和が悲願のセンターを務めるほか、4名の初選抜が加わるなど、SKE48の新たな息吹を感じる一枚となった。
2018年に結成10周年イヤーを迎え、11年目に突入したSKE48。初選抜の井上瑠夏、野島樺乃、松本慈子、浅井裕華と、選抜常連の惣田紗莉渚、竹内彩姫、日高優月の7名に、古畑センター抜擢への印象やLAでのMV撮影秘話、そしてそれぞれのメンバーの視点からSKE48のこれからについて語ってもらった。(松本まゆげ)
『AKB48選抜総選挙』のない2019年
――6月といえば、毎年『AKB48選抜総選挙』を開催されていましたが、今年はありません。みなさんにとっては初めて“選抜総選挙のない6月”でしたよね。
惣田紗莉渚(以下、惣田):選抜総選挙は盛り上がるし、ランクインすれば一気に大勢の人に自分のことを知ってもらえる一番の機会なんです。私自身、選抜総選挙で知ってもらった実感がすごくあるので(2017年は第8位、2018年は第11位)、開催されないのは残念だなと思います。
――テレビ中継もされるほどの一大イベントでしたからね。
惣田:お祭りがなくなった気分です。ただ、今年も去年の順位を言い続けられるのでホッとしているところもあります(笑)。そういう気持ちも相まって気分は全然違いますね。
浅井裕華(以下、浅井):私は「選抜総選挙でランクインしたい」とずっと言っていたので、それが叶わず悲しいです。けど、次回開催されるまでにもっと努力して注目されることをしていきたいですね。
竹内彩姫(以下、竹内):次は、来年なのかな? それとももうやらないのかな? それって結構重要なんですよね。もうないなら安心といえば安心だけど、あるならまた覚悟を決めなきゃいけない。
――お祭り的要素もある一方で、メンバーたちにとっては相当大変な時期なんですよね。見ているこちらも苦しくなるくらい。
竹内:体調が悪くなることもあるくらいですからね(笑)。
惣田:些細なことで炎上するし、気が気じゃないです(笑)。だから今年は気持ち的にも余裕があります。
竹内:6月に生誕祭をやっていたメンバーは、「今まで総選挙ばかり気にして張り詰めていたけど、今年は楽しい。本当に誕生日をお祝いしてもらえていて嬉しい」って言うんです。
――この時期ばかりは、メンバーもファンも大変な戦いに挑んでいますからね。
惣田:ファンの方も今年は楽しいみたいです。「毎年投票で大変だったけど、ようやくのんびりできる!」って。そういう面でも良かったのかな。
初選抜メンバーは「入るべき子が入った」
――ニューシングル『FRUSTRATION』は、SKE48の変化を感じました。わかりやすいところだと、初選抜、初センター。この場には初選抜の4人がいますので、今の気持ちを聞かせてください。
井上瑠夏(以下、井上):選抜メンバーになったということは、湯浅(洋)支配人から聞きました。そのときはびっくりしたんですけど、素直に心の底から嬉しい気持ちが溢れてきたのを覚えています。選抜メンバーは、SKE48に入る前から憧れの存在でもあったしずっと観てきたので。
浅井:私は正直入れると思っていなかったので、びっくりして聞いたときは選抜入りを疑うくらいでした。だけど、それ以上に嬉しくて。早くファンの方やお世話になった先輩たちにお礼を言いたいなと思いました。
野島樺乃(以下、野島):私にとって選抜は憧れの場所だったので、湯浅さんから言われたときは嬉しかったです。そこで涙が出るのかなとも思っていたんですけど実際には涙も出ないくらい頭が真っ白になっちゃいました(笑)。そのくらい刺激的なこと。お母さんにいい報告ができたなと思います。
松本慈子(以下、松本):湯浅さんに言われたとき、涙や嬉しさよりも「うそやろ!?」という驚きのほうがすごかったです。だからなかなか実感も沸かなかったんですけど、MVを撮ったり、こういう取材を受ける中でだんだんと「あ、選抜なんだ」と思えるようになってきました。みんなに比べたらスタートは遅いですけど、こうやって叶えられたのはファンの方のおかげなので、もっと頑張りたいなと思いましたね。
惣田:選抜のお仕事をするときは同期(ドラフト1期生)がいなくて寂しかったんですけど、前回のシングルから荒井優希ちゃん、今回は慈子が選抜に入って、一気に増えたことが嬉しいです。慈子はしっかりしているので、選抜の撮影でも頼もしくて。同期ながら誇らしい存在だなと思いましたね。
松本:さりちゃん(惣田)は優しくて、「選抜おめでとう」ってLINEをくれました。……優希ちゃんに比べたら全然遅かったんですけど。
全員:爆笑
松本:数日後くらいにきたので。さりちゃんらしいなって思っていました。
惣田:恥ずかしい~(笑)。
――では、竹内さんと日高さんは初選抜メンバーについてどう思いましたか?
竹内:入るべき子が入ったなという印象です。驚きより、これからのSKE48を一緒に作っていく存在なんだなという頼もしさがありますね。これまでは、私たち6期生が一番多かったんですけど、私たちにとっても後輩のメンバーがいっぱい入ってきてくれて、SKE48の未来を感じました。
日高優月(以下、日高):例えば(野島)樺乃は、「AKB48グループ歌唱力No.1決定戦」で1位になったり、ひとりで劇場公演をやったりしていますけど、そういう個人で輝ける個性のある子が入ってきてくれたなと思いました。個人でも輝ける子がグループの中に入ったら、もっと大きな輝きになる。SKE48の代表としていろんな場に行くときに、印象を残しやすいという強さがあると思います。素敵なことだなと思いますね。
――そして、センターは古畑奈和さんですね。これを聞いたときは?
全員:嬉しかったです!
竹内:常にSKE48のこと考えていて愛のある先輩なので。実は私、センターだよと伝えられたであろう日に、奈和さんと2人でご飯を食べに行ったんですよ。だけどそのときは、口止めされていたと思うので教えてくれなくて。奈和さんが「センター誰だろうね?」って言うから、その話題で盛り上がりました。
――竹内さんがどう考えているか知りたかったんでしょうか?
竹内:どうなんでしょうね! そこで「私、奈和さんだと思います!」と言ったものの、そのときはそれ以上明かされることもなく……。後日「実はあの日、センターだって言われたんだよね」って言われました。やられましたね(笑)。その日は奈和さんが焼肉おごってくれたんですけど、知っていたら私がごちそうするべきだった! って。
――ともあれ記念すべき日になりましたね。
惣田:それに、イメチェンしたじゃないですか。明らかに髪も切って染めて雰囲気変わった奈和さんがセンターだから、かわいい系の曲ではないだろうな! と最初から思っていました。クールな面もあるので、SKE48の新たな魅力というか。かっこいい感じになりそうだなと楽しみでした。
――確かに。まさにそんな曲となりました。
惣田:「フーー!!」と言いながら撮るシーンもあって、これまでのSKE48なら絶対やらない感じでした(笑)。