『愛をこころにサマーと数えよ』 インタビュー

虹のコンキスタドールが語る、結成5年で芽生えた意志「後輩のために虹コンを守る」

5年連続の夏曲は、虹コン名物が満載

ーー7月10日には、そんなみなさんの気持ちが詰まった5th Anniversary Single『愛をこころにサマーと数えよ』をリリースします。表題曲は昨年の「ずっとサマーで恋してる」と同じ、作詞がNOBEさん、作曲が村カワ基成さん。

清水:この2人が作ってくださっている夏曲は、全部繋がっているらしいです。私たちは「THE☆有頂天サマー!!」「限りなく冒険に近いサマー」「キミは無邪気な夏の女王」が、三部作かと思っていたんですけど、前回の「ずっとサマーで恋してる」と「サマーげっちゅ」(「愛をこころにサマーと数えよ」の略称)も含めて、5年連続で夏曲が一つの物語になっているんです。

清水理子

岡田:〈風に歌って 想いを運んで〉という歌詞があって、「限りなく冒険に近いサマー」には、〈南風は 何を運んでくんだろう?〉という歌詞があるので、運んでいたのは“想い”だったんだなって。

根本:歌の主人公も、「ずっとサマーで恋してる」の歌詞で片想いが実り、今回の歌詞ではついに結婚という現実的なことまで視野に入れ始めて。でも、もし来年の夏曲で失恋していたらどうしようとか、新曲ができるたびにメンバー同士で主人公の行く末を妄想するんですけど、たまに話が白熱してすごく面白いです。

ーータイトル「愛をこころにサマーと数えよ」はどういう意味で?

岡田:毎年海外の文学作品名をモジっていて、今回はコードウェイナー・スミスという作者の『青をこころに、一、二と数えよ』から取って付けています。『新世紀エヴァンゲリオン』に出てくる「人類補完計画」の元ネタの『人類補完機構』を書いたのが、この作者だそうです。

【MV】虹のコンキスタドール「愛をこころにサマーと数えよ」(虹コン)

ーーすごくテンポが速いですけど、歌ってみてどう?

岡田:疾走感があるので、夏フェスで歌ったら盛り上がりそう。

清水:私は、1番と2番でBメロの裏の音が違っているところが、すごく好きです。1番は走って行く感じだけど、2番は音が少なくなってエモくなるから、「はぁ〜好きだな〜!」ってなります。そもそもメロディがいい。Dメロがさらにエモいんですよ。

的場:Dメロがエモいのは、虹コン名物ですね。

ーーそのDメロは、的場さん、清水さん、岡田さんが歌っている。

岡田:私は、大事なDメロを初めて歌わせていただけたので、すごく嬉しいです。ただ、私が歌っている歌詞はプラス思考で明るいにも関わらず、今はまだ歌うことに必死すぎて笑顔で歌えていないので、ちゃんと笑顔で歌えるようになることが最終目標です。

的場:虹コンの歌詞は、意外とメッセージ性のあるものが多くて。レコーディングの時は、確かに感情を込めて歌おうと思っていたけど、気づいたら泣きながら歌っていたんです。だから音源をよく聴くと、実はちょっと鼻声なんですよ(笑)。それくらい思いが込められる歌詞だったりメロディだったりは、エモポイントですね。

的場華鈴

清水:私は、自分でも「ここを絶対歌いたい!」と思って、レコーディングでめちゃめちゃ感情を込めまくったんです。だからここは、他のどの歌詞よりも思いを込めています。あと個人的には、〈来年もあなたと過ごすサマー!!!〉という歌詞で終わるのが、すごくいいと思いますね。「安心してついて来ていいよ」って。

ーーそこは根本さんが歌っていて。

根本:オタクに呪いをかける気持ちで歌いました。「お前、来年も来るんだよな!?」みたいな(笑)。

鶴見:私は、最後の一個手前の〈あなたのヒカリになろう!!〉というところを歌っているんですけど、力強さがほしいところを低音で歌うみたいな役割りですね。低いから歌いやすいですけど。

ーーそういうソロパートがあるのも虹コン名物?

清水:12人全員のソロパートがあることも、虹コンのいいところですね。これくらい人数が多いグループだと、たいていはボーカルが限られてしまうけど、ファンにしてみれば推しの声を聴きたいし。虹コンは全員の歌割りがあって、12人12通りの個性を発揮できるのが魅力です。

的場:でも全員が歌えている状況は、本当に奇跡だと思います。これも、この5年でいい方向に変わったところの一つですね。

根本:本当にド初期のほうの音源は、今いる1期メンバーが誰一人歌っていないものもあるんです。

鶴見:それを考えると、めちゃめちゃいい環境だよ。

岡田:やさしい世界です!

ーーカップリングには「Waiting Wedding」を収録

清水:蛭田愛梨ちゃんの歌から始まるんですけど、出オチみたいな(笑)。何も考えてなさそう感を出した歌い方がすごいんですよ。虹コンが出せる100%のアホっぽさを体現してくれて、パンチが効いています。

的場:レコーディングの時は、「バカっぽく」という注文だったんです。何も考えてないように歌ってほしいと言われていて。

根本:私の前に録っていたのが愛梨ちゃんで、歌っているのを聴いて私は諦めました。

鶴見:衝撃的だったよね(笑)。

【MV】虹のコンキスタドール「Waiting Wedding」(虹コン)

岡田:でも、ウェディングソングになると聞いていたからしっとりとした曲を想像して、みんな自分の結婚式の時に流したいねとか言って喜んでいたんです。でも曲ができたらギターがガンガン入った斜め上の結婚ソングで、ウェディングと言っているわりには、歌詞はずっと一方通行の恋愛観だし。

清水:片想いが度を超していて、ちょっと怖いくらいです。それも虹コンらしいんだけど。

根本:作詞してくださったのが、私が大好きなMOSAIC.WAVのみ〜こさんで、普段はアキバ系の萌えソングを歌っている方なんです。それもあって歌詞が今までにないくらい、アキバっぽいと言うか、電波ソングっぽさがあって。それを歌えるのがすごくうれしいですね。ちょっと“病んデレ”が入っているところが、メンバーにすごくマッチしていて、虹コンの新たな可能性を感じます。

根本凪

ーー「ジャポニジフェス」は、夏のライブのタイトルにもなっている。

鶴見:新たなお祭り曲です。

的場:歌詞は、ただただ楽しいみたいな。ほとんどワッショイワッショイと歌っているだけで、何も考えずに楽しめる曲ですね。ただ歌詞を覚えるのが大変で。

清水:何度も噛みそうになります(笑)。サビは盛り上がるけど、AメロBメロは、すごくおしゃれ。こういうメリハリがある曲は好きですね。「またいい曲が来ちゃったな〜」って。

岡田:サビの振り付けが、ネオ阿波踊りと言う新しい阿波踊りになっていて。ファンのみなさんも振りコピして一緒に踊ってもらえるものになっているので、ぜひ覚えてほしいです。

【MV】虹のコンキスタドール「ジャポニジフェス」(虹コン)

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