竹内アンナ、『at THREE』での新たな挑戦「“アコギ+α”を軸にしながら色々なことにトライしたい」

 2018年の夏に1st E.P『at ONE』でメジャーデビューした竹内アンナ。幼少の頃から親しんできたソウル、ファンク、ディスコなどをバックグラウンドに持ち、現代的なエレクトロ、ヒップホップなどにもアプローチした彼女の楽曲は、今年1月に発表されたE.P第2弾『at TWO』でさらに進化した。エンターテインメント性と質の高いギタープレイ、瑞々しいボーカルを軸にしたライブパフォーマンスにも注目が集まっている。

 6月26日にリリースされる3作目のE.P『at THREE』のテーマは、ずばり“夏”。“20歳を越え大人の自由と責任”を描いたリード曲「20 -TWENTY-」や、ジャネット・ジャクソン「Rhythm Nation」のカバー曲など、魅力的な楽曲が揃っている。トラックメイクを優先させた制作によって、メロディ、ギタープレイを含め、竹内のプレイヤビリティがさらに奔放に発揮されていることも、本作のポイントだろう。9月には彼女の地元である京都を皮切りに、名古屋、大阪、東京の4都市を回るライブツアー『3rd E.P Release TOUR 『at THREE』』の開催も決定。確実に活動の幅を拡大している竹内に、『at THREE』の制作と現在のモードについて聞いた。(森朋之)

「今回は打ち込みのトラックを先に作りました」

ーー3rd E.P『at THREE』の話の前に、竹内さんが尊敬してやまないジョン・メイヤーの来日公演について聞いていいですか?

竹内アンナ(以下、竹内):はい! やっと来てくれて……。一応、心の準備はしていたつもりなんですが、いざ自分が憧れている人が目の前に出てくると、どうしていいかわからなくて。ステージに登場した瞬間から泣いちゃいました。もちろん演奏も素晴らしくて、「ジョンは本当にギターが好きなんだな」ということがパフォーマンスと全身から伝わってきて。最初の出会いはYouTubeの画面越しだったんですが、生の音を体感してすごく刺激を受けたし、もっともっとギターをがんばりたいなと改めて思いました。ライブは両日とも行ったのですが、忘れられない2日間になりましたね。

ーー実際にライブで演奏を聴いたことにより、得られるものがたくさんあったと。

竹内:そうですね。ライブDVDもずっと観てるし、映像でもすごく感動するんですけど、生のステージを見ると、彼自身の感情がヒシヒシと伝わってきて。ジョンはフロントマンでありながら、他のアーティストのバックバンドにギタリストとして参加することもあるんですよ。自分のレベルに満足しないで、いつも新しいジャンルに挑戦して、アップデートを続けている。こんなにすごい人がこれだけやってるんだから、私ももっとがんばらないと! って思いました。

ーーいまも変わらず、常にギターを弾く日々を送っているのですか?

竹内:ギターは好きだから、ずっと弾いていてもぜんぜん苦じゃないし、気になる曲があったらカバーにもトライしています。自分のなかにあるものって、結局はどこからか吸収したものだと思うので、いろんなアーティストの曲を演奏するのも大事だなと。たくさんカバーすることで、それがオリジナル曲につながっていきます。

ーー3作目のEP『at THREE』からも、竹内さんのなかにある豊かな音楽性がたっぷり感じられました。今回のテーマは“夏”ですか?

竹内:そうですね。初夏のリリースということもあるし、自分にとっての“夏らしさ”を表現できたらなって。前作の『at TWO』をリリースした後に制作に入っていて、デモをいっぱい作りました。そのなかから「この夏に聴いてもらえたらいいね」という曲をセレクトしました。2作目以降にインプットしたものも、曲として昇華できていると思います。

ーー作品ごとに新しい挑戦を重ねていますが、今回はどんなトライが?

竹内:いままではアコギで曲を作って、それをアレンジしていましたが、今回は打ち込みのトラックを先に作りました。アコギで曲を作ると、どうしても弾きやすさが基準になるんですよ。それもいいと思いますが、今回はアコギに縛られずに作ってみたかったので。いつもとは違う角度で曲作りができたし、出来上がった曲を聴いても、いままでとは違うサウンド感を作り上げることができました。

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