新生PRIZMAX、7人で見せた熱いパフォーマンス 『FRNKSTN』リリースイベントレポ

 この春新メンバーを迎えて7人組となり、グループ名も大文字表記へとリニューアルしたダンス&ボーカルグループ・PRIZMAX。その新体制での1stアルバムとなる『FRNKSTN』のリリースイベントが4月17日、東京ドームシティ ラクーアガーデンステージにて行われた。

 東方神起やBoyz II Menら数々のビッグネームの作品を手掛けてきたJeff Miyaharaをプロデュースに迎え、これまでの面影を払拭するようなEDM寄りのサウンドへと大きく変貌を遂げた同作。国際的俳優として目覚ましい活躍を見せる森崎ウィン(以下、森崎)を新メンバーのケビンと森英寿(以下、森)がアシストするバックボーカル、新メンバーのパフォーマー・小川史記(以下、小川)も加わり7人で見せるダンスパフォーマンスなど、新生PRIZMAXのステージがどのようなものなのか、気になっている人も多かったのではないだろうか。

 この日のステージは、デジタルミクスチャーサウンドというべき勢いのあるアルバムのリード曲「DANCE」からスタート。イントロ部分での煽りに始まり、森崎の歌声にもかなりアッパーな‟熱”が感じられた。近日掲載されるアルバムのインタビューでは「バラエティに富んだ個性を発揮して‟モンスター”になった7人が奏でる、2019年版『スリラー』的な楽曲」(島田翼/以下、島田)というふれこみだった同曲。主に島田と清水大樹(以下、清水)がリードする形で立体感のあるフォーメーションを展開するが、すでにMVが公開されていることもあってか、ゾンビを思わせるようなユラユラとしたサビの振りに合わせて踊るホリック(PRIZMAXファン)の姿も。7人並んでそれぞれの動きで観客を煽っていくパートにも圧倒的な熱気が感じられ、つかみとしては上々だった印象だ。

 今回のリリースツアーの中でこの日初披露となった2曲目「DADADADADADA」は、森崎の出演作『レディ・プレイヤー1』の近未来の世界をイメージして作られたという重低音ナンバー。森崎を担ぎ上げるような振りのほか、アクロバティックな動きも多数盛り込まれており、森崎のこれまでにない攻撃性を見せるハイトーンも相まって鮮烈なインパクトを放っていた。7人が入り乱れるようなカオスなパフォーマンスの中、ケビンと森はラップやハモりでしっかり爪痕を残し、小川もダイナミックな動きで先輩メンバーに‟応戦”していた。

 MCではリーダーの清水が「今日は僕たちの初アルバムの発売日です。みんな(CD)積んでるかーい? 100万枚行くぞ!!!」とにぎやかしたのち、「今日が新生PRIZMAXのデビュー日になります」と挨拶。集まったホリックからも熱いレスポンスを集めていた。「東京ドームのふもと、盛り上がっていきましょう!」というケビンの挨拶に「ドームいつか行こうな!」と森崎がガヤを入れたり、俺様キャラの福本有希(以下、福本)の「今日は俺たちと濃厚なデートしに来たんだろ?」発言に他メンバーがひやかしを入れたりと、にぎやかなトークは相変わらず。「みんな7人のPRIZMAXを見るということで、ドキドキしてたでしょ? 僕らも同じでドキドキしながら……ふみ(小川)もドキドキしてたもんね?」(清水)という発言から、なぜか小川が先輩メンバーたちにいじられ倒す流れに発展。先輩メンバーたちの小ボケをきちんと拾う小川、やや天然ぶりを発揮していた森、真面目キャラなケビンと、堂々としたパフォーマンスとはまた違った雰囲気の新メンバーのMCも、詰めかけたホリックたちには新鮮に映ったのではないだろうか。

 ラストナンバーは「Light The Night」。PrizmaX時代には柔らかさが売りだった森崎のハイトーンだが、同曲では耳に‟刺さる”ような圧倒的な勢いを持って迫ってきた。タイトルやリリックには‟7人にしかない輝きで夜空を照らそう”という意味合いがあるそうだが、それにちなんでいるのか、7人並んでサーチライトで客席を照らすようなサビの振りも印象深く、目を引いた。

 怪物フランケンシュタインをモチーフに、‟復活”‟生まれ変わる”という意味を込めたというアルバムタイトルにふさわしく、PrizmaX時代とは別角度から鋭く切り込んでくるようなパフォーマンスを見せていた7人。この日はアルバムからの楽曲を3曲披露した形だったが、7月に行われる新体制初のワンマン『PRIZMAX Live Level 8 〜CIRCUS〜』で、その全貌をどう見せようとしているのか。興味は尽きない。

(文=古知屋ジュン/写真=笹森健一)

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