辰巳ゆうと、“第2の故郷”赤羽にて1stコンサート開催 「おとこの純情」など万感の思いで披露
辰巳ゆうとが、3月23日に東京都・赤羽会館にて、1stコンサートを開催した。”力いっぱい、演歌です!”をキャッチフレーズに昨年1月17日「下町純情」でデビューし、その年の「第60回日本レコード大賞・最優秀新人賞」をはじめ、数々の賞を受賞した辰巳にとって赤羽は、デビュー前にストリートライブを初めて行った場所であり、その後、赤羽商店街連合会親善大使に任命されたほど重要な場所。この日のコンサートは、赤羽から羽ばたいて行った気持ちと感謝が満載な内容となっていた。
定刻にコンサートの幕を切って落としたのは、新曲「おとこの純情」。「第60回日本レコード大賞・最優秀新人賞」受賞時に来ていた青い衣装姿の辰巳が登場すると、黄色い歓声が起こり、サビでは「ゆ・う・と!」コールが後押しをする。続く「下町純情」では客席の1Fから2Fの端から端まで手を振って、観客の声援に応える。歌い終えた後のトークタイムでも会場中からの様々なテンションの「ゆうと」コールに、同じような声色で返すユーモアを見せて、場を和ませていた。「このコンサートが一番心に残っていただけるようなコンサートにしていければと思います」という一言から、子供の頃よく歌っていたという春日八郎の「別れの波止場」、デビュー前のストリートライブで歌唱していたという竜鉄也の「奥飛騨慕情」を。寄せては返す波のように揺れ動く男の心を描いた「別れの波止場」と、雄大な山肌や木々に降り注ぐ奥飛騨の雨に圧倒される女の悲しみを対比させることで、ストーリーを掻き立てさせるだけでなく、表現の幅を魅せてくる。
中盤戦は様々な「辰巳ゆうと」の可能性を堪能する時間だったと言える。福山雅治「桜坂」のカバーから始まり、坂本冬美の「夜桜お七」。白いブラウスに赤いネクタイ、ピンクのベストに着替え、村山孝蔵「踊り子」山川豊「アメリカ橋」。藤井フミヤ「TRUE LOVE」では歌唱前に大歓声が上がったが、その美声に会場中が聴き惚れていた。
観客へのサービスも忘れてはいない。舞台袖に一度退場後、マイクアナウンスで客席登場と撮影OKが告げられ、フィンガー5「恋のダイヤル6700」にしきのあきら「空に太陽がある限り」を歌唱しながら、客席の前方から後方、端から端まで歩き回り、丁寧に握手や撮影に応えていく。ステージへと移動後、沢田研二の「TOKIO」で大盛り上がりを見せ、このセクションは終了。後半戦へと突入する。