『Stand by you』インタビュー

SKE48 古畑奈和&江籠裕奈、エース不在で臨んだ激動の夏「一緒に居なくても心は繋がってた」

「みんなで成し遂げる気持ちが強くなった」(江籠)

――さきほど名前が出た珠理奈さんのことをもう少しだけ。6月の総選挙(『第10回AKB48 世界選抜総選挙』)直後に休養に入って、約3カ月不在となりましたが2人にとってはどんな期間でしたか?

江籠:休養されていた夏は、ありがたいことにイベントとかが多かったので、一緒にステージにいられなかったのは寂しかったです。SKE48の10周年ということで「盛り上げていこうね」ってみんなでがんばっていったところで、一緒に過ごすことができなくなってしまったので。でも、珠理奈さんが帰ってきたとき「私が休んだことでSKE48の成長に繋がって、プラスになっていたからすごく嬉しい」と言ってくれて、私たちも成長できたんだなって実感してます。

古畑:私も、寂しいなっていう気持ちはあったんですけど、珠理奈さんが帰ってきたときに良い意味で「私がいなくても大丈夫なんだ」と思って欲しかったんです。私たちが成長したところに珠理奈さんが戻ってきたら、すごい力になると思ったから。今は必死にひとつひとつ丁寧に頑張ろうっていう気持ちが当時のみんなに見えていたので、この夏は私たちにとって貴重な時間になったと思っています。

――2人はどんなところが変わりました?

古畑:考えるようになりましたね。SKE48について、もっと深く。細かな事にも神経を張り巡らして、今までだったらスルーしてることも「あれ?」って考えるようになりました。

江籠:誰か1人が抱えすぎるんじゃなくて、不安とか心配事を分け合ったほうがみんなで頑張ろうって思えるというか。いままで珠理奈さんに頼りすぎていた部分はあったなって改めて思いましたし、みんなで成し遂げようっていう気持ちが強くなりました。

――それに「珠理奈さんも変わったように見える」とメンバーから聞くことがあります。2人はそう感じますか?

古畑:正直、総選挙のときはプレッシャーがどんどん重くなっていく姿を見ていたので。それをフォローできない自分が嫌だったし、もどかしかったです。でも、休養明けで戻ってきたとき、前と違うなって雰囲気でわかりました。何がどうなってそうなったのかはわからないですけど、今まで以上に接しやすくなったし、雰囲気が変わりましたね。私たちのことも信頼してくれているのが伝わってくるので、「一緒に頑張っているんだよ」という気持ちが届いたのかなって思います。仲間と一緒という安心感って、あるのとないのとではぜんぜん違うと思うし。

江籠:確かに、奈和ちゃんが言ったみたいに戻ってきてからは心を許してくれている感じがします。一緒にいる時間もすごく増えたし。私たちの気持ちが伝わっているんだなって思いますね。

古畑:「1期生だけの記念日みたいに思えていた9周年や8周年と違って、10周年の今年はみんなで迎えられている感じがしてすごく嬉しい」って言っていたのも心を許してくれた証拠のように思えて嬉しいですね。

――復帰したときはどんな気持ちでしたか?

江籠:珠理奈さんって頻繁に連絡をくれる方で、休養中もそうだったんです。なので、一緒に居られなくても心は繋がっている感覚はあったんですけど、久しぶりに会ったときはやっぱり嬉しかったですね。

古畑:私はどうだったかな……? 私も、いつもどおりが一番いいかなって思って普通に「おかえりなさい」って……言ったかな?

――確か復帰の翌日は『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)で、珠理奈さんセンターの「センチメンタルトレイン」が初披露されたんですよね。

古畑:……あ、あ! そうだった! 思い出しました! 熱いハグをしました。全然いつもどおりじゃなかった(笑)。で、「香水変わってないですね」って言ったら「そうなの~!」って言っていました。

江籠:私もパンもらいましたよ。久しぶりに会って「これ食べる? おいしいよ!」って(笑)。なんでパン? って思いながら、いろんな意味で嬉しかったですね。

「みんなでもっともっとワクワクできたら」(古畑)

――では珠理奈さん不在のときの活動についても聞きたいです。先程も言っていましたが、夏は愛知県や関東圏でイベント尽くしでしたよね。単純にしんどそうですが?

江籠:いいえ、いろんなイベントはあったけど、目の前にあったことを必死にやりすぎて。すごく追い込まれたとか、大変だったみたいなことは……。

2人:ない!

古畑:屋外イベントも多かったですけど、熱いとかしんどいとかより「今までとはまた違う夏を過ごせた」っていう充実感のほうが大きかったですね。新しいことをできたのが嬉しくて。これからもみんなで、いろいろなことをやっていきたいと思います。

――そうして10周年イヤーもあと少しです。今年の活動の中で印象的だったことはありますか?

江籠:10周年のリバイバル公演ですね。SKE48オリジナル公演の『ラムネの飲み方』や『手をつなぎながら』公演とかをできたのは嬉しかったです。8期生の子は初めてやる公演なので、先輩メンバーがこれまでのSKE48のことを教える良い機会になったんじゃないかなって思います。

古畑:今年はいろいろありすぎて……。

江籠:あっという間だったよね! 「無意識の色」(2018年1月リリース)がすごく昔のことみたい。

古畑:そうそう!

――激動だったのがわかります。辛かったことや楽しかったことはありますか?

古畑:辛かったことすぐ忘れちゃうんですよね(笑)。あ、でも楽しかったのはリクアワ(『SKE48リクエストアワーセットリストベスト100 2018~メンバーの数だけ神曲はある~』/9月15・16日開催)かな! 3年ぶりに開催できて、復帰直後の珠理奈さんも「赤いピンヒールとプロフェッサー」を披露して、思い出深いイベントになりました。メンバーのパフォーマンスをステージ上で見られることもなかなかないし、卒業した先輩がやっていたポジションに自分が立つ不思議さもあって。

――改めて、充実した年だったんですね。では今のSKE48を2人はどう見ていますか?

江籠:大きなイベントが終わって、落ち着いてきちゃったなというのが本音です。私たちはまだパワーが有り余っているので、もっとたくさんいろんなことをしたいなって思いますね。12月にもシングルを出せたことがすごく嬉しいし、ここからまた盛り上がっていきたいです。

古畑:先輩は変わらずSKE48を深く見ているなと思うし、後輩も先輩たちにたくさん怒られてどんどん育ってきて自分たちで考えられるようにもなってきたなと思います。それに、スタッフさんの頑張ろう! っていう気合いもすごく伝わってきて、それが今までやったことのない仕事に繋がりました。でもそれって10周年というタイミングだからだと思うんですよ。11年目もちゃんと充実するように、メンバーがもっともっと盛り上げて行かないとなって思います。

――2人とも“盛り上げたい”といいましたが、今もう少し盛り上がりが欲しいということでしょうか?

古畑:今も十分楽しいですしやりたいこともできているんですけど、みんなでもっともっとワクワクできたらいいなって思います。10周年記念の劇場公演で、サプライズで10周年コンサートの発表があるかなって期待していたんですよ。でも、なくて。みんな「あれ?」という感じだったんですよね。図々しいかもしれないけどみんなあると思ってたし、やりたかったので。今以上に盛り上げていくためにも、大きなコンサートをやりたいなって今でも思いますね。

江籠:コンサートをやると、成長するものが多いんです。全員で大きくなるためにもやりたいですね。

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