Hey! Say! JUMP、若手コンサートスタッフたちが重ねる地道な努力 密着ドキュメンタリー第2回

 現在放送中の『連続ドキュメンタリー RIDE ON TIME ~時が奏でるリアルストーリー~』(フジテレビ系)。ある一つのテーマを密着取材した模様が4週にわたって放送される同番組だが、先月はジャニーズ若手注目株のKing & Princeに密着。普段ステージ上では見ることが出来ない彼らの“素の表情”や苦悩、葛藤なども明かされ、ファンのみならず大きな反響があった。

 そして今月スポットが当てられたのは、ジャニーズの人気グループHey! Say! JUMPのコンサートの裏でステージを支える4人の若手スタッフたち。今年8月に武蔵野の森総合プラザメインアリーナで開催されたツアー『Hey! Say! JUMP LIVE TOUR SENSE or LOVE』の初日公演を舞台に、舞台進行・特殊効果・音響・特殊機構という4つのセクションに携わるスタッフたちが、いくつもの壁にぶつかりながらコンサートを作り上げていくまでの奮闘劇が届けられる。

 11月2日に放送された第1回目は、本番3日前にスタッフたちが会場入りしたところから、ヘルメットを装着し重い機材を運んだり配線を繋いだりといった現場作業の様子が映し出され、それぞれのセクションがコンサートにおいてどのような役割を果たしているのかを知ることが出来た。しかし初日から、照明や特殊効果の機材を天井から吊るす円形トラストにトラブルが起きてしまい、特殊効果チームが設置したスクローラー(紙吹雪などを降らせる機材)を一旦、全て取り外さなくてはならなくなった。

 11月9日の第2回放送は、そんなアクシデントを目の前に不安そうな表情を浮かべる矢部みちるさん(特殊効果チーム/入社2年目)の姿から始まった。もしこのまま円形トラストのトラブルが続くと、スクローラーを吊り下げること自体を諦めざるを得ない。つまり、会場にキラキラと輝く金銀色の紙吹雪を降らせる演出が不可能になってしまうのである。

 矢部さんは今回、Hey! Say! JUMPのツアー会場で紙吹雪を降らせることに一際強い思い入れがあった。もともと学生の頃は吹奏楽をやっていて表舞台に立つことを夢見ていた矢部さんだが、「プロになるって相当な力が必要だ」と現実の厳しさに直面。そんな時に友達に誘われて足を運んだ『Hey! Say! JUMP 全国へJUMPツアー2013』のドーム公演でスケールの大きい演出を目の当たりにし、一発で虜になってしまったという。特に銀テープが降ってきた時に会場が沸いた瞬間の感動が大きく、専門学校でステージ関係の仕事を学ぶことを決意。そして特殊効果の会社に入ったという経緯がある。

 だからこそ、このツアー初日で紙吹雪を降らせるのは矢部さんにとって念願のことだったのだろう。結局、その日はトラブルの原因がわからずに撤収したが次の日には判明し、スクローラーは無事に天井に吊るされることになった。ライブ会場で紙吹雪が降ってくると私たちは興奮して手を伸ばしたりするものだが、そんな数分間の熱狂の裏には、何時間もかけて重い機材を設置したり、輝きを乱反射させるために手作業で紙テープに折り目をつけたりといったスタッフたちの地道な努力があるのだ。

 リハーサル開始まであと24時間に迫り、メンバーのケアや安全管理などを担当する上田真弘さん(舞台進行チーム/入社3カ月)は、メンバーの早着替え場所の準備をし始めた。早着替えが行われるのはステージの縁の下にある狭いスペース。上田さんは、そのスペースでもメンバーが不安なく着替えられてステージに戻れるよう、細やかな気配りに時間をかけていた。また、メンバーが曲中で使ったペンライトを回収するための籠をステージ前方に設置する際には、何度も籠の高さを調節し直していた。メンバーにとっては高い位置に籠があった方がマイクを入れやすいが、あまり高い位置だと客席から籠が見えてしまい、ステージの景観を損ねてしまう。ただ籠を1つ置くだけでも、メンバーとお客さんにとってベストな環境を考えて反映させていく。そんな小さなこだわりこそがコンサートの演出を支える彼らの凄さであり、過酷さでもある。

 演出の内容が固まっていく中、今回のコンサートの目玉でもある可動式ステージの組み立ても進んでいた。複雑な舞台装置を動かす役割を担う福田祥一郎さん(特殊機構チーム/入社2年目)が、リフターと呼ばれる昇降装置に手をかけると周りから「指つぶすなよ」という声が上がる。重量が1台1トンある機材とだけあって、人力で運ぶ時や調整が必要になった時は常に緊張感が漂う。そしてリハーサルに向けて、ステージ上でドラムの音を調節していた倉持拓真さん(音響チーム/入社3年目)の表情からも、緊張の色が滲んでいた。今回初めてステージチーフという役職に就いた倉持さんは、メンバーが使う楽器のセッティングやマイクの受け渡しなど絶対にミスが許されない仕事を受け持っている。

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