w-inds.は最も大きな変化の季節を迎えているーー生演奏にこだわり抜いた音楽届けるステージング

w-inds.が届けた音楽的ステージング

 ライブが終盤へ向かうと、選曲から彼らがこのライブに込めた意図をビシバシと感じ取れた。「十六夜の月」から「Long Road」「SUPER LOVER~I need you tonight」へとファンにとっても懐かしい初期のナンバーを披露。どこか懐かしいJ-POPの響きを持ったこの3曲で会場は大盛り上がり。しかし、ここから明らかに楽曲構造が現代仕様になる18曲目「We Don’t Need To Talk Anymore」以降、我々はそれまでのノリをアップデートしなければいけなくなる。

 メロディを聴かせるビルドアップから歌詞のないドロップで盛り上がるEDM仕様のトラックを、ほぼ生演奏で再現。一曲の間で最も重要な箇所が歌詞のない部分であることで会場は一気に“ダンスホール”へと変貌した。それは、2000年代から活動しているw-inds.の今までのスタイルとはまるで異なるものだ。「Temporary」「Time Has Gone」「Come Back to Bed」、終盤で披露されたこれらの楽曲はいずれもそうした楽曲構造を持った先進的なポップスである。少し懐かしいテイストの楽曲からこうした最新のトレンドを汲んだサウンドに移り変わることで、これまでのw-inds.の変遷を感じ取れた。その「変化」こそ、彼らが今のスタイルに切り替えたことで獲得したものだろう。

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 変わろうとしているw-inds.を見ていると、変わろうとしているJ-POPを見ているかのような気分になる。もっと言えば、w-inds.がJ-POPの未来を差し示しているような気さえする。アンコールでは12月の香港公演も発表され、最後に「Sugar」を披露し終演へ。彼らが今選んでいる道に強い信念を感じ取れる一夜であった。

 18年目にして変化を遂げたw-inds.。今後の彼らが向かう先が、今は楽しみで仕方ない。

橘慶太
橘慶太
橘慶太
緒方龍一
緒方龍一
千葉涼平
千葉涼平
緒方龍一、千葉涼平
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橘慶太
橘慶太
橘慶太
緒方龍一
緒方龍一
千葉涼平
千葉涼平
緒方龍一、千葉涼平
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(写真= 福岡諒祠)

■荻原 梓
88年生まれ。都内でCDを売りながら『クイック・ジャパン』などに記事を寄稿。
blog
Twitter(@az_ogi)

■リリース情報
DVD/Blu-ray『w-inds. LIVE TOUR 2018 "100"』
12月12日(水)発売

【初回盤DVD[2枚組]+2CD豪華デジパック仕様】¥5,926+税
特典映像:Documentary of w-inds. LIVE TOUR 2018 "100": Side A(仮)
特典CD:2018.09.07東京国際フォーラム ツアーファイナル公演を音源化したライブCD

【通常盤Blu-ray[1枚組]】¥5,926+税

【通常盤DVD[2枚組]】¥4,907+税
特典映像:Documentary of w-inds. LIVE TOUR 2018 "100": Side B(仮)

※詳細は順次発表。

■ライブ情報
『w-inds. LIVE TOUR 2018 "100" in Hong Kong』
12月8日(土)Kitec-Star Hall 九龍湾国際展覧中心‐匯星
開場19:15/開演20:15
チケット代HK$1380 HK$880
一般発売:未定
問い合わせ:Hong Kong Ticketing

■関連リンク
『w-inds. New Album「100」Premium Live from YouTube Space Tokyo』ライブ映像
Spotify「w-inds. LIVE TOUR 2018 "100"」プレイリスト
w-inds.オフィシャルサイト
w-inds.「Temporary」Music Video
w-inds."100" Official Instagram(期間限定)

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