飯窪春菜はモーニング娘。'18の精神的支柱だったーー持ち前のタレント力とまとめ役としてのスキル

 また、グループにとって飯窪は「精神的支柱のひとりだった」と続ける。

「モーニング娘。の最年長メンバーということもあり、彼女はグループをまとめる役割も担っていました。先ほど挙げたコミュニケーション能力の高さはグループ内でも発揮されており、後輩からの信頼も厚かったんじゃないでしょうか。例えば、11期1人加入で同期メンバーがおらず、グループ内でも孤立しがちだった小田さくらさんが、飯窪さんから「抑え込まない方がいい。格好いいけど、やり過ぎるのは良くないよ」という言葉をかけてもらったおかげで気持ちが楽になったという印象的なエピソードもありました。歌やダンスでグループを引っ張るタイプではありませんが、モーニング娘。を長く支えてきたまとめ役がいなくなることは、少なからずグループに影響を与えるでしょう」

 ソロではタレント活動のほか、芝居の道に進む意思も見せている飯窪。同氏は「多彩な面がソロ活動の強みになるのではないか」と解説する。

「彼女は漫画やアニメといったカルチャーに詳しい一面があり、2.5次元の舞台や漫画原作の映像作品などとの相性は良いでしょう。そのほか、ファッションアプリ『WEAR』に投稿していたり、インタビューでは将来モーニング娘。の衣装をデザインしてみたいと語るなど、ファッション面での活躍も期待できます。持ち前のトーク力やコミュニケーション能力を活かした活動はもちろんですが、衣装のデザインなどで卒業後に再びモーニング娘。とのコラボが実現したら面白いですよね」

 最後に、これから始まる秋ツアーやラストライブへの期待を聞いた。

「最新アルバム『⑮ Thank you, too』に収録されている、飯窪さん、小田さん、牧野真莉愛さんとのユニット曲「Style of my love」では、飯窪さんがセンターポジションを担当。以前、つんく♂氏が同曲にあてたセルフライナーノーツで飯窪さんの成長について言及した際、彼女が泣くほど喜んだというエピソードもあるくらい思い入れの深い楽曲でもあります。おそらく、これから始まるツアーや彼女のラストライブのセットリストに入る可能性も高いため、そこでのパフォーマンスが名場面のひとつになるのではないでしょうか」

 先日行われた記者会見では、「あと残り約4カ月は全力でモーニング娘。’18に捧げて全うしていきたいと思います」とコメントした飯窪。ソロとしての動向も気になるところだが、まずはモーニング娘。’18の一員として有終の美を飾ってもらいたい。

(構成=泉夏音)

関連記事