姫乃たまがメンズ地下アイドルプロデューサーに聞く、運営の裏側と地上までの道のり

姫乃たま、メンズ地下アイドルPを直撃

メンズ地下アイドルの世界を変えるために

ーー女性の地下アイドルはすぐに辞めてしまう人も多いのですが、メンズ地下アイドルはどうですか?

星山:ちょこちょこ辞めていきますけど、女の子と男の子の違いはギャラだと思います。メジャーデビューするよりも地下の方が稼げる、という話も聞くくらいです。うちは何をどうしたらギャラを支払うか明確にしているので、稼ぐ子は生活に全く困らないくらいきちんと稼いでます。

ーー昨年『職業としての地下アイドル』という新書を書くにあたって女性の地下アイドルにアンケートをとったら平均月収が12.7万円だったのですが、出版後、そんなに稼いでないという反響が多くありました。

星山:女性のアイドルは“20歳で終わり”って考える場合が多いじゃないですか。メンズはむしろ20歳くらいからレッスンを始める子も多くて、これも男女の大きな違いだと思います。たとえば女の子が20歳までって決めて、小学生とか中学生で芸能事務所に入って活動すると、お金のことがわからないから、最後まで薄給でも頑張っちゃうと思うんですよ。

ーーたしかに何も知らないまま事務所に所属して痛い目を見た、という話は時々聞きます。あと自分で掲げた目標が達成できなくて潰れてしまう子も多いです。

星山:人間は見えない先の努力はできないです。大きい夢って響きはよいですが、練習できないですよね、遠すぎて(笑)。いまは根性論より目標の設定を明確にすれば、タレントたちはきちんと頑張ってくれます。

ーーメンズ地下アイドルのファンは同世代の若い女性も多いですけど、ファンとのトラブルも気をつけていますか?

星山:ファンレターなどには目を光らせてます。物販もスタッフが近くに付いています。ただ女の子ならではの感情はわからないですが、新しいファンが入り難い雰囲気があったりします。なので初めての方が10回目まで入場出来る無料ライブを開催していて、そこで仲間を作ってもらうようにしています。メンバーにはSNSの運用など最初に指導しています。お酒やタバコも成人していれば構わないんですけど、人に好かれることがアイドルなので。

ーーみなさんの努力が実るといいです。

星山:見てもらう時間=好きになる時間だと思っているので、どうしたらRush×300をちょっとでも見てもらえるか考えていて、最近はクラウドファンディングをやりました。彼らの演技が見られるVRコンテンツや、3分のオリジナルフラッシュアニメを100本作ったり。VRは発表から20分で150万円以上のご支援をいただきました。フラッシュアニメも多くのご支援をいただき約1カ月で700万円集まりました。いまFODプレミアムで公開されています。最後はAmeba FRESH!さんで、フルアニメーションと本人たちの映像をミックスしたPVとレギュラー番組を制作するためのプロジェクトで、1300万円集まりました。Rush×300が約4カ月で2000万円集められるユニットだと企業さんに提示できたんです。

ーーこれはメンバーも後輩のユニットもやる気になりますね。

星山:これでツアーとドームシティ公演がうまくいけば、来年はもうふた回り大きいことができます。そうしたら僕たちBACSの企画に企業さんが乗ってくれるようになるので、後輩のユニットも提案ができるんです。

ーーはー。夢があるなあ。

星山:いま、Rush×300と2年間でCDを100万枚手売りするのを裏目標にしています。いまも手売りで5万枚とか売れるんですよ。

ーー5万枚!

星山:100万枚売ったら、彼らの世界が変わると思うんです。これが成功したら、僕もいつかゲーム会社を作りたいですね!(笑)

ーー星山さんも夢に向かっていて素敵です!

■姫乃たま(ひめの たま)
1993年2月12日、東京生まれ。16才よりフリーランスで始めた地下アイドル活動を経由して、ライブイベントへの出演を中心に、文筆業を営んでいる。音楽ユニット・僕とジョルジュでは、作詞と歌唱を手がけており、主な音楽作品に『First Order』『僕とジョルジュ』等々、著書に『職業としての地下アイドル』(朝日新聞出版)『潜行~地下アイドルの人に言えない生活』(サイゾー社)がある。
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