荻原梓のチャート一刀両断!
TWICEは新たなポップアイコンへーー現代版バブルガムポップに挑戦した「Wake Me Up」を聴く
「YouTubeチャート」でも絶好調の彼女たちは、ミュージックビデオがキーポイント。シーパンクなどが代表的な近年のインターネットカルチャーを彷彿とさせるクラシックなコンピューターのビジュアルを随所に取り入れ、鮮やかなパステルカラーのスタジオでダンスを踊る9人の姿は、ディスプレイの前でミュージックビデオを鑑賞する世界中のファンの心を掴むはずだ。
以上のように「Wake Me Up」は、テン年代のポップミュージックの要素をベースに、背後にネットカルチャーの存在を潜ませつつ、音・リズム・映像に至るまで統一感のある洗練された現代版バブルガムポップに挑戦している。日本でもブームを巻き起こしているTWICEが、昨今の様々なポップカルチャーを取り込みながら新たなアジアのポップアイコンとして台頭し始めた、その象徴のような楽曲になっているのではないだろうか。
■荻原 梓
88年生まれ。都内でCDを売りながら『クイック・ジャパン』などに記事を寄稿。
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Twitter(@az_ogi)