卒業発表の乃木坂46 生駒里奈が“グループの顔”であり続けた理由 香月孝史が功績から考察
続けて、その表現の最たる例が2016年の『FNS うたの夏まつり』(フジテレビ系)であったと語る。
「以前、乃木坂46運営の今野義雄氏にインタビューをした際、生駒さんの表現について『少年っぽさと少女っぽさをハイブリッドするというのは生駒にしかできない』(参考:乃木坂46運営・今野義雄氏が語る、グループの“安定”と“課題” 「2016年は激動の年になる」)と話していました。その表現は彼女オリジナルなものでありつつ、年を追って成長とともに進化を遂げながら、少しずつ違う顔を見せてきたと思います。近年、印象的だったのが2016年の『FNS うたの夏まつり』でみせたパフォーマンスです。48グループ・坂道シリーズのエース級メンバーを集めた番組内の選抜ユニットで欅坂46の『サイレントマジョリティー』が披露されましたが、そのセンターとして選ばれた生駒さんのパフォーマンスには強い説得力がありました。乃木坂46に端を発して欅坂46へと繋がっていく、坂道シリーズ独特のクリエイティブの系譜を集約するような存在として彼女がいたのだなと改めて感じました」
最後に、今後の生駒とグループについて、香月氏はこのように述べた。
「発表時のコメントなどを見ると、長時間かけてここまで話をしてきたのかなと感じました。グループにとってはインパクトの大きい出来事だと思いますが、現在の乃木坂46は“顔”になりうるメンバーが何人も存在する、盤石なグループになっています。今回の卒業も、きっと前向きな力に変えていくことができると思うので、限られた期間での生駒さんの活躍も見届けつつ、彼女がグループのこれからに向けて何を残していくのかという点にも注目したいですね」
活動に取り組む姿勢や言動、パフォーマンスの全てにおいてグループを牽引し、乃木坂46を文字通り世に知らしめた存在である生駒里奈。彼女の今後にも引き続き注視しながら、共に過ごしてきたメンバー・グループが、波乱の2018年を機にどう変化するのかも見逃せない。
(文=中村拓海)