SKE48『無意識の色』リリースインタビュー

SKE48 高柳明音、大場美奈、古畑奈和、北川綾巴が語る、“10周年までの歩み”と“新しい風”

 SKE48の22ndシングル『無意識の色』が1月10日に発売された。今年でグループ結成10周年を迎えるSKE48にとって同シングルは、節目の年の第1作目となる記念すべき一枚。MVには、過去にリリースされた全21枚に及ぶシングル作品の衣装が登場。今作の2パターンを含めた全23種類の衣装をメンバーが着用し、10周年をお祝いするようにパーティを繰り広げる姿が描かれている。

 リアルサウンドでは、小畑優奈の単独インタビューに続き、高柳明音、大場美奈、古畑奈和、北川綾巴を迎えてインタビューを行った。SKE48のメンバーとしてキャリアを積んできた4名は、グループの今をどのように捉えているのか。これまでの歩みを振り返りながら、周年イヤーへの意気込みとSKE48の未来について話を聞いた。(編集部)
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「長年一緒にいるからこそ無意識に色が浮かぶ」(大場)

大場美奈

ーーニューシングル『無意識の色』ですが、すごく意味深なタイトルですね。

高柳明音(以下、高柳):タイトルだけ見ると、あまり明るい印象を受けない方もいらっしゃるかも?

大場美奈(以下、大場):確かに(笑)。「無」っていう文字がね。

ーー確かに「無」と聞くと、あまりポジティブな印象は受けないかもしれません。実際、初めてこのタイトルを聞いたときはどんな印象を受けましたか?

大場:この曲の持つ意味を理解するまでに時間がかかりました。でも、MVを撮ったら真っ白な衣装で、明るい感じの曲で、ワクワクしましたね。

高柳:ファンの方にも勘違いしてほしくないのは、これは“無色”ではないということ。「無意識」っていう、色はあるので。ただ、“無”と“色”で“無色”に見えてしまう方もいらっしゃるかな?と。

他のメンバー:あははは(笑)。

高柳:常に感じているものの色は何色かっていう意味で。例えば「夏よ、急げ!」(2017年2月発売の2ndアルバム『革命の丘』収録曲)は<夏よ、急いでくれ!>と言ってるので、夏の曲ではないんですよ。そういう難しいニュアンスはあるかもしれないですね。

高柳明音

ーー秋元康さんならではのトリッキーさがあると。

大場:うん、例えが上手だなといつも思ってます。

高柳:<不安なオレンジ>とかね。ただのオレンジじゃなくて、そこに<不安な>と付くとまたちょっと違うイメージになるし。

ーー聴いた人も「無意識の色」という言葉で思い浮かべるものは、それぞれ違うと思います。

全員:うんうん。

大場: SKE48ってメンバーに個人個人のペンライトカラーがあるから、ファンの人も「ライブで応援しよう」となったとき、無意識のうちに自分の推しメンの色を出しているし。長年一緒にいるからこそ無意識に色が浮かぶっていうのが、こういう文化のあるSKE48にはすごくぴったりなのかな。

ーーそういう意味では、10周年イヤーの幕開けにふさわしい曲かもしれないですね。

大場:うん、スタートにすごくぴったりだと思います。

高柳:しかも、2018年最初のシングルですしね。

「『自分はSKE48にいるんだ』ということを撮影中に実感」(古畑)

古畑奈和

ーー今回は衣装も白が基調で、皆さんがそれぞれ付けているワッペンも……。

古畑奈和(以下、古畑):そう、胸元のワッペンは一人ひとり違うんです。

大場:気づきました? 腕のワッペンには、一つひとつにSKE48のシングル曲のタイトルが入っているんです。

高柳:その中で個々の思い入れのある曲が、胸に並んでいて。衣装だけ見ると10年の集大成みたいな感じだし、MVでも今までの衣装を着ていたりと、どこかまとめみたいに見えちゃうかもしれないけど、これは10周年記念の曲ではなく10年目のスタートの曲。10年目の一発目にこの曲をやるってことに意味があるのかな。ここでひと区切りつけておいて、新しいことを始めなさいということなのかもしれないですね。

ーーなるほど。と同時に、最近SKE48に興味を持った若いファンには、その歴史を知ってもらうという意味で興味深いMVだと思いました。観た瞬間に「ああ、こういう衣装があったんだ」とか「これは見たことがある」とか、それぞれ感じることがあると思いますし。

大場:そこから気になって、「ああ、この衣装はあの曲のものだったんだ」と過去のMVを見返したりしたら一致しますしね。それに、これまでの映像には卒業したメンバーも写っているので、グループの歴史を知ってもらうこともできると思います。

高柳:それと同時に、今のメンバーが過去の衣装を着ることに意味があるとも思うし。

大場:だって、普通は以前の曲の衣装を着て、新曲のMVを撮らないもんね。

北川綾巴(以下、北川):斬新ですよね。

高柳:(古畑、北川に)2人は何を着たの?

古畑・北川:「金の愛、銀の愛」と「オキドキ」と「12月のカンガルー」。

高柳:「オキドキ」のときって、綾巴はまだSKE48に入っていなかったよね?

北川:そうなんです。

高柳:私がいいなと思ったのは、こうやってリリース当時いなかったメンバーがその衣装を着ていること。普段着る機会もないから、面白いなって。

北川:そうですね。生写真の撮影ぐらいで、あの衣装を着て踊ることはなかなかないので貴重な機会でした。

北川綾巴

ーー古畑さんと北川さんはSKE48の歴史を作ってきた楽曲の衣装を改めて着て踊ることで、何か感じることはありましたか?

古畑:ちょっと変な感想なんですけど、「自分はSKE48にいるんだ」ということを、その撮影中に改めて実感しました。SKE48に入る前に可愛いなと思っていた衣装を、自分が着て10周年のスタートとして踊るっていうことが、すごく不思議な感覚なんです。

北川:私も、もともと48グループがすごく好きで、「オキドキ」もMVを何回も観ていたので、まさかその衣装を着てこうして10周年一発目のMVに出られると思ってなかった。私は(松井)玲奈さんの衣装を着させていただいたんですけど、きっと玲奈さんのファンの方もまたこうして見られるとは思ってなかったんじゃないかな。そういう部分にも注目してほしいなと思いました。

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