キンキ&タキツバ周年、関ジャニ躍進、KAT-TUNソロの充実……2017年の総括と展望は?

役割分担が愛されポイント?:V6&嵐

高橋:V6は一昨年に周年を迎えて以来、ソロだけでなくグループの活動が盛んです。

竹上:今年はアルバム『The ONES』をリリースしたり、『学校へ行こう!』スタッフが再集結した『愛なんだ(V6の愛なんだ2017 史上最高の夏まつり!)』(ともにTBS系)があったり。最近、円熟味を増したV6の良さを改めて感じています。

高橋:2月に20th century(トニセン)3人(坂本昌行、長野博、井ノ原快彦)で舞台『TWENTIETH TRIANGLE TOUR 戸惑いの惑星』をやっていたり、いまだにトニセンとして動いている感じもいいですよね。また、ここにきて再び剛健(森田剛、三宅健)が注目され出しているようにも思います。

竹上:森田さんは今年、舞台やドラマ『ハロー張りネズミ』(TBS系)など演技面の活躍が目立ちました。三宅さんは『三宅健のラヂオ』(bayfm78)を聞いていて思うんですが……すごく鋭いお方だなと!

佐藤:三宅さんはファンが聞きたいことをちゃんと押さえてトークしてくれるところが素晴らしくて。ラジオではコンサートのMCでの末っ子・岡田さんがファンを置いてきぼりにしても楽しんでしまう自由すぎる言動を後から解説したり(笑)。長野さんは岡田さんに翻弄されて、森田さんと坂本さんは放任主義、井ノ原さんは岡田さんに一緒にノっちゃうから、基本的に三宅さんが全部まとめている感じがある。こんな風にグループで役割分担がしっかりしているところが良いですよね。ポジションを全うしているところも愛しいです。

竹上:V6の役割分担といえば、それを受け継いだグループが嵐だということを改めて実感した一年でもありました。相葉さんが「V6兄さん」と番組で発言していたり、共演していた当時のことをメンバーたちが語っている姿をよく見かけましたね。……それにしても嵐は今年も相変わらずソロとして、グループとして大活躍の一年でした。相葉さんのドラマ『貴族探偵』(フジテレビ系)から始まって、大野さんの映画『忍びの国』、二宮さんの映画『ラストレシピ〜麒麟の舌の記憶〜』。さらに松本さんの映画『ナラタージュ』、櫻井さんの『先に生まれただけの僕』(日本テレビ系)と全員主演作があって、さらにそれに基づく主題歌もリリースされました。

佐藤:私の友人は、4歳の息子が櫻井さんのファンで『先に生まれただけの僕』を正座しながら見ていたと聞きました(笑)。電車の広告にも「翔くん、ばいばーい」と挨拶したりして……嵐は本当に老若男女問わず人気ですよね。

高橋:他のグループのファンが羨やむ活躍ぶりですよね。曲もキャッチーで抜群に良くて。私はA.B.C-Zファンなんですが、『忍びの国』を観に行って、帰りにシングル『つなぐ』を買っちゃいましたもん。

竹上:今年は『忍びの国』をきっかけに大野さんがすごく活動していて、大野さんの素晴らしい歌唱力にフィーチャーされる機会も多かったです。嵐ファンにとっては嬉しい一年だったと思います。

佐藤:大野さんは普段飄々としているのに、歌うと本当にかっこいいんですよね! アルバム『「untitled」』も色々なジャンルの曲が入っていて面白かったです。

高橋:嵐は人気があるのに神格化されすぎていないというか、ずっと身近な存在であり続けていて絶妙なところを突いているんですよね。

佐藤:グループでの冠番組やCMも多いですし、一人一人が“嵐として5人でいる”ことを謙虚に受け入れているのが良いんでしょうね。

竹上:メンバー含め、“嵐”を作り上げる人たちの熱意が大きいんだと思います。もちろん音楽もそうなんですけど、嵐というグループのブランドを守ろうという人たちの気概が、彼らにまつわる作品にふれる度に伝わってきます。そういう本気の姿勢が伝わってくるからこそ、安心して応援し続けられるんだと思いますね。

キュートから大人への変貌:Sexy Zone&Hey! Say! JUMP

佐藤:王道のアイドルと言うと、最近のSexy Zoneは楽曲もとても良いので、もっと評価されるべきグループだと思います。佐藤勝利さんの映画『ハルチカ』、 中島健人さんの映画『心が叫びたがってるんだ。』、菊池風磨さんの一人芝居『吾輩の部屋である』(日本テレビ系)など、ソロでも良い作品に出演していますよね。

高橋:先日ツアーに行ったんですけど、腰を振ったりするセクシーなパフォーマンスも多くて、可愛い雰囲気から大人っぽい感じになったなと。でも途中でマリウス葉さんと松島聡さんが着ぐるみを被って登場する可愛らしいパフォーマンスをしたりするところもあったので、グループ全体でちょうど切り替わりの時期なのかもしれません。

竹上:曲もセクシーな雰囲気のものと、ちょっと可愛らしい感じと2パターンありますもんね。グループとしてどちらの路線でいくかを探っている最中なのかも。

佐藤:中島さんの王子様キャラもあって、グループのバランス的には良いと思います。ただ、年の差もあるから同級生という感じでもない。かといってV6みたいな家族感ともちょっと違うし、一言で5人の関係性を言い表すのは難しい。集まってわちゃわちゃしているのは面白いし、お互いにちゃんとツッコミ合える関係もできているので、これからその魅力をしっかり伝えられる冠番組やバラエティ番組ができれば良いなと思います。

竹上:同年代のグループとしては、10周年を迎えたHey! Say! JUMPがいますね。有岡さんの『コード・ブルー』(フジテレビ系)、中島裕翔さんの『母になる』(日本テレビ系)、薮 宏太さんの『ウチの夫は仕事ができない』(日本テレビ系)、有岡さん、高木雄也さん、八乙女光さんの『孤食ロボット』など、今年はソロ仕事も充実していました。

高橋:『紅白』にも初出場しますね。演技の仕事はなかったものの、岡本圭人さんは雑誌で連載を持ったり、冠番組『いただきハイジャンプ』(フジテレビ系)で抜群に面白かったり(笑)、個々に活躍していましたね。

竹上:『いただきハイジャンプ』は放送時間が土曜日の昼間に変更になりました。子供の夢を叶える企画があったり、ファミリー層にもグループの魅力を広く伝えく時期になってきたのかもしれません。

佐藤:JUMPもSexy Zoneも、どこか優等生なイメージがありますよね。そこからどう一歩抜け出すかというところが重要なのかなと。

高橋:どちらのグループも年齢的には同じくらい。可愛い系の路線だけでなく、大人っぽいクールな感じでも見せていく。変化しつつある狭間の時期なのでしょう。

中堅グループの2017年は?:KAT-TUN&NEWS

高橋:充電期間中のKAT-TUNの3人は、お茶の間の認知度がぐっと上がった気がします。上田竜也さんは一般的には寡黙なイメージでしたが、ドラマでもバラエティでも活躍して、ソロ曲を配信したり。『視覚探偵 日暮旅人』(日本テレビ系)でもヤンキーっぽい役でしたが、『新宿セブン』(テレビ東京)の硬派な感じはまたそれとも違ってましたね。

佐藤:『新宿セブン』の上田さん、よかったですよね。充電期間に入ったからこそ、3人がお互いを刺激するようにソロ活動を充実させることができているように思います。

竹上:KAT-TUNは良い役に恵まれましたね。今年は中丸さんの『マッサージ探偵ジョー』(テレビ東京)、『ボク、運命の人です。』(日本テレビ系)に亀梨さんが出演して、亀と山Pを結成して。

高橋:個人的には映画『美しい星』の亀梨さんが主役ではない立ち位置でもしっかり目立っていて、印象的でした。あとこの間、『ベストアーティスト2017』(日本テレビ系)で中丸さんがSnow ManとSixTONESとパフォーマンスしていたのに驚きましたね。

佐藤:「まじっすか」(『シューイチ』内のコーナー)の企画の一環でしたが、本当に「まじっすか」でしたね(笑)。中丸さんはボイスパーカッションをやっても、絵を描いても、1人舞台をやっても、「まじっすか」と思ってしまう不思議さがある。マイペースだからでしょうか?

竹上:ソロ活動が充実した分、グループとしての活動もより楽しみになっている自分がいます。『タメ旅(KAT-TUNの世界一タメになる旅!)』のTwitterアカウントがたまに動いていて、スタッフがメンバーのコンサートなどに足を運んでいるみたいです。活動再開したら、ぜひ番組も復活してほしいな。

高橋:同世代でいうと、今年のNEWSは4人での番組『NEWSのNEWSにならないNEWS ニューニューニュー』(日本テレビ系)が放送されたり、加藤シゲアキさんがドラマ『嫌われる勇気』(フジテレビ系)や24時間テレビ内のドラマに出演したり、アルバム『NEVERLAND』を発売しました。

佐藤:改めてアルバム『NEVERLAND』は独自性があって良かったです。NEWSはメンバーそれぞれの個性がバラバラなので、4人で集まったときに架空の世界観を表現した方がまとまるのかもしれない。バラバラであることが彼らのアイデンティティというか。

高橋:その方がそれぞれの特技が活かせるんじゃないかなって気がします。

竹上:だからこそ『NEWSICAL』にも挑戦したのかもしれませんね。

佐藤:SNSでは増田さんの考案した衣装も話題になりましたね。NEWSファンは知的好奇心が高い人が多い気がします。メンバーたちによって創られる新しい世界観を考察するのを楽しんでいるというか。「チャンカパーナ」が発表されたときも斬新な世界観に最初は驚きましたが、今ではNEWSの個性という感じになりましたしね。

高橋:ぜひ来年も『NEVERLAND』のような世界観を極めて欲しいです!

関連記事