Sexy Zone「ぎゅっと」が伝えるメッセージとは バンドシーンの才能も起用した“応援歌”を分析

作詞作曲にバンドシーンの才能を起用

 加えて今回のシングルを別の角度から一言で表すならば、「人気アイドルグループがバンドシーンの才能をピックアップしたシングル」となるだろう。表題曲「ぎゅっと」の作詞にはnicotenの宮田航輔(Vo / Gt)、作曲は同じくnicoten所属で“神泉系”バンドとして人気急上昇中のフレンズとしても活動するひろせひろせが担当。カップリング曲の「アナタノセイデ」の作詞は若手バンド筆頭格のHOWL BE QUIETの竹縄航太(Vo / Gt / Piano)、初回限定盤Aに収録の「秘密のシェア」の作詞はLEGO BIG MORLのタナカヒロキ(Gt)である。

 こうしたバンドシーンの才能を積極的に起用する姿勢は、後期SMAPのように、音楽シーンにおけるある種のプラットホームとして機能させるための強力な手法である。今回はその第一歩といったところだろうか。だとすると今回のシングルは、メンバー自らの才能と音楽シーンの才能をうまく融合させ、“応援歌”というテーマを受け手だけでなく作り手側にも訴えかけるメタ的なメッセージソングとして聴ける。彼らが応援するのはファンだけでなく彼らと同じように発信する側の音楽家たちでもあり、同時にそういう手法を採用した彼ら5人自身にも向けられているのだ。詞やクレジットなどの諸々の情報にそうした意図を感じ取れたことから、今後の彼らの動向をより注目したくなるリリースであった。

■荻原 梓
88年生まれ。都内でCDを売りながら『クイック・ジャパン』などに記事を寄稿。
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Twitter(@az_ogi)

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