乃木坂46、19thSG「いつかできるから今日できる」選抜分析 初福神や作品との関係性を探る
乃木坂46が19thシングル『いつかできるから今日できる』を10月11日にリリースする。表題曲は映画『あさひなぐ』の主題歌であり、9月3日の『乃木坂工事中』(テレビ東京系)で選抜メンバーが発表された。さらに、9月8日の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)では楽曲のテレビ初披露を予定している。
Wセンターには、舞台版と映画版『あさひなぐ』で主人公・東島旭役をそれぞれ演じた齋藤飛鳥と西野七瀬が、その脇を堀未央奈と白石麻衣が固める。また、伊藤万理華と井上小百合が2列目の“福神メンバー”に抜擢されるなど、注目すべき起用もある。『「アイドル」の読み方: 混乱する「語り」を問う(青弓社ライブラリー)』の著者でもある香月孝史氏は、今回の選抜や『あさひなぐ』プロジェクトについて、「乃木坂46が積み上げてきた独自路線の結実」と語る。
「乃木坂46はデビュー以来、舞台公演に力を入れ続け、映像制作においても気鋭のクリエイターを起用し、個人PVシリーズを展開し続けるなど、演技に関して従来の48グループとは違う独自の路線を切り開いてきました。今回の『あさひなぐ』プロジェクトは乃木坂46を主役に据えて舞台と映画、その主題歌と選抜メンバーを連動させる大掛かりな企画ですが、これは彼女たちの社会的な存在感が大きくなったことと同時に、これまで積み上げてきた独自路線の下地を大前提にして、より大きな規模感で展開できているということの表れです。その意味で、グループの舞台公演で大きな転機の一つだった2015年の舞台『すべての犬は天国へ行く』の参加メンバー8名が今回揃って選抜入りを果たし、8名全員が舞台版・映画版いずれかの『あさひなぐ』に出演していることも、感慨深いポイントの一つです」
また、選抜メンバーについては、サプライズ起用こそないものの、伊藤と井上の福神メンバー起用については注目したいとコメントしてくれた。
「基本的には舞台版もしくは映画版の『あさひなぐ』に出演しているメンバーを中心に構成されていますが、そのなかで伊藤万理華さんと井上小百合さんが同時に福神メンバーになったのは大きなポイントでしょう。お互いにアンダーのセンターを経験し、シンメトリーなポジションになることも多く、2人によるユニット曲もあった組み合わせで、乃木坂46のライブ面において大きな貢献をしてきた2人。選抜の福神メンバーとしてどのような活躍を見せるのか楽しみです」