『SWEET LOVE SHOWER 2017』ライブレポート
Suchmosが新たな時代の幕開けを告げる スター性溢れる歌とグルーヴで観客を魅了!
スペースシャワーTVが主催する野外ライブイベント『SWEET LOVE SHOWER 2017』が、今年は8月25~27日の3日間にわたって山梨・山中湖交流プラザ きららで開催中だ。リアルサウンドでは、同イベントのライブレポートを掲載。本稿では、3日目のMt.FUJI STAGEに出演したSuchmosのライブの模様をお届けする。
2015年より3年連続出演となるSuchmosが、今年はMt.FUJI STAGEにやってきた。この夏、各地のフェスの大舞台に立っている彼ら。1月にリリースした2ndアルバム『THE KIDS』が、オリコン週間アルバムランキング初登場2位を獲得するなど、その名前をコアな音楽ファン以外にも広く届けた。そんな今の状況からすると、当然オーディエンスのこの日のステージへの期待も高かったはず。
涼しい風が吹くなか、オープニングナンバー「S.G.S.4 -Short Ver-」が鳴り始める。メンバーが次々にステージに現れるなか、最後に登場したYONCE(Vo)はステージの左右にそれぞれ立ち、胸に手を当てて一礼する。そのたびに大歓声があがり、すでに唯一無二のスターの風格が漂っているのだ。
ライブ定番のナンバー「YMM」の心地よく濃厚なグルーヴが、Mt.FUJI STAGEを一気に支配する。最初の間奏で歓声があがるなど、ステージ上のパフォーマンスとオーディエンスの反応の相乗効果によって、会場全体がヒートアップしていく。「Miree」でも、YONCEは、軽やかな身のこなしでその四肢を揺らす。そしてスキャットやシャウトを使い分けたバリエーション豊かな歌と確かな声量で、オーディエンスを魅了した。続く「FACE」は、レゲエやダブの要素も感じられる楽曲。音源にかなりアレンジを加える形で、KCEE(Dj)のスクラッチがアクセントになった低音の効いたエッジィなサウンドが白熱した。
そしてクライマックスは最新作『FIRST CHOICE LAST STANCE』収録の2曲を立て続けに披露し、Suchmosの最新モードを見せる。「WIPER」では、TAIKING(Gt)の歪んだギターが口火を切り、YONCEがハイトーンを聴かせる。そしてラストナンバー「OVERSTAND」は、クールなだけではない、このバンドのスケール感を伝えるメロウなナンバーでじっくりと歌を響かせ、深い余韻を残して5人はステージを去っていった。
全6曲のセットリストで、その実力と存在感を見せつけたSuchmos。オーディエンスがそれぞれの赴くままに踊り、自由に楽しむことができる彼らのステージは、今多くの人々に求められておりフェスの場においても新鮮な風を吹かせている。新しい時代の幕開けを予感させるような、堂々のパフォーマンスであった。
(文=若田悠希/撮影=上山陽介)
■セットリスト
Suchmos
『SWEET LOVE SHOWER 2017』
2017年8月27(日)山梨・山中湖交流プラザ きらら
1. S.G.S.4 -Short Ver-
2. YMM
3. Miree
4. FACE
5. WIPER
6. OVERSTAND
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