Lead『Beautiful Day』インタビュー
Leadが語る、15周年迎えたグループの強み「どんな曲でも軸に“ヒップホップ感”がある」
半カウントも漏らさない、そのスタンスこそがLeadのダンス
――『感今導祭』で改めて思ったんですけど、Leadの曲って黒っぽい音をベースに、歌謡曲ノリのものからゴリゴリに激しいEDM、しっとり系のバラードまでと、楽曲のカラーが本当に多彩ですよね。
輝:でもその中で一貫していたことがあったんですよ、僕ら自身も最近まで気付けずにいたんですけど。どんなジャンルの曲をやっていても、その軸に“ヒップホップ感”があったんだなって、15周年ライブをやってて思いました。
伸也:気付く人は気付くポイントなんでしょうけどね。たとえば「海」(2007年)では超有名な「Apache」(シュガーヒル・ギャング)っていう曲のパーカッションをサンプリングしていたり、そういう遊び心の要素が1曲1曲のどこかしらに入ってるなあと。
輝:ライブの準備段階で、曲の音源データを分解していったんですよ。そのときに「こんな音、入ってたんだ?」っていうのが結構あって。
伸也:バランス的に埋もれてた音を「もうちょい出そうか?」とか、曲のバランス的なものも変えながら、あのライブには落とし込んでいったんですよね。
――確かにあのライブでは「こんなに大人っぽい音使ってたっけ?」と思った箇所が多かったんですが、そういうカラクリでしたか。
伸也:まあ、単純に好きなんですかね。自分たちの楽曲に、自分たちが好きな楽曲をサンプリングの素材としてどう混ぜたら面白くなるかな? みたいな、そういう実験が好きなんだと思います。
敬多:みんなダンサー気質なところもあるから、そういうなじみのある音を聴くと、やっぱり踊りたくなるんですよね。単純に「これで踊りたい!」みたいな、そういう理由もあったりします。
――ツアーの話と少し離れるんですけど、先日他のダンスボーカルグループと一緒に出た『Asia Progress』を拝見して、改めてLeadのパフォーマンススタイルって独特だなと思ったんですよ。歌ったりラップしながらあれだけ激しく踊ったりフォーメーションチェンジして、静かな曲でもカウントの細かい振りが入る、あの感じだとか。
伸也:15周年ライブのときに、自分でもそういう詰め込み感は凄いなって思いましたね。特に「Stand and Fight」「Still」「GREEN DAYS」(2013年発表)、この辺りの振りがまさにLeadのダンスだなって。とにかくカウントを詰め込まないともったいない! みたいな。ワンカウントワンカウント、なんなら半カウントも漏らさないみたいな、このときのスタンスがまさにLeadのダンスだって感じました。
敬多:今で言うニュースクール(※一般的にロックダンスやブレイクダンスに対して、ヒップホップやハウスダンスなどをこう呼ぶ)に挑戦したのが「SPEED STAR★」(2010年発表)からで、僕らもこのジャンルにかなり影響を受けたんですよね。そこから、自分たちなりのニュースクールということでガシガシ振りをつけていったりして、ダンススタイル自体が自由になったところがあります。歌詞をダンスで表現したりだとか。ニュースクールってすごい自由なところがあるので、それがたぶんスタイル的にマッチしたんだと思うんですよね。
――確かに「My One」(2015年発表)では手話のように歌詞をダンスで表現していたりしましたね。
敬多:より曲の世界観が伝わるようにという思いで、毎回取り組んではいますね。自分でも、例えば動画とか見直してこのときの自分のダンス凄いな!? って思うときがあるんですよ。ここ5年くらいの作品では特に。
――Leadのダンスといえばシンクロ率が高いと常々言われていたりもしますが。
輝:動きを揃えるという意識は、ずっと持ってやってはいますね。でも揃えるところは揃える、自由にするところは自由にするっていう感じに最近は変わってきました。揃えすぎることによって、個々の表現を失っていくので、揃えるとこは揃えつつ、ゆるくいくところで自分を出すようにしてメリハリはつけていこうと。
――最後にうかがいたいんですが、遊び心全開の前作『トーキョーフィーバー』辺りから、いい意味でみなさんの肩の力が抜けたように感じたんですよ。意図的なものではないと思うんですが、このシフトチェンジには何かきっかけがあったんでしょうか。
輝:基本的に作品を作る上ではすべてにおいて気合いは入っているし、真剣に取り組んではいるんですよ。ただ近年フェスに出るようになってから特になんですけど、僕らのステージを観た方から「Leadのステージって楽しいね」っていう声をよく聞くようになったんです。表現していくなかで自分たちが楽しめていないと、その“楽しい”は伝わらないと思うんですよね。なので全力で楽しみながら作品作りをしていきたいっていう僕らの気持ちの表れなのかなと思います。
――それはそれぞれ役者としても活動されていたり、輝さんはソロで、伸也さんは2FACE(DA PUMPのKIMIとのコラボライブ)でもライブをされたりしてますが、そういった“課外活動”の影響でもあったりするんでしょうかね。
輝:それは絶対的にあると思いますね。それも最終的には全部、Leadに還ってくるものなので。
敬多:僕は宮本亜門さんのミュージカル(『プリシラ』)に出させてもらったときにドナ・サマーの曲を歌ったりしたんですけど、ああいう曲って僕たちが触れてきたようなリズムとは全然違っていたりして、戸惑いもあったんですよ。でもそういういろんなことがLeadでやっていく上ではヒントになるというか。いろいろ経験することで、狭い常識にとらわれずにより自由になっていく感じはありますね。
伸也:Leadは敬多と輝、僕で成立するもので、2FACEはKIMIくんとのコラボもありつつ、僕だけで成立させられる部分もあるので、より自由度が高いという違いはあるんですけども。そういう活動も楽しみながら、そこで得たものをLeadに還元していきたいと思います。
(取材・文=古知屋ジュン)
■リリース情報
『Beautiful Day』
8月23日(水)発売
通常盤(CD Only)¥1,200(税込)
【CD】01. Beautiful Day、02. Shampoo Bubble、03. Say Good-bye Say Hello
初回限定盤A(CD+DVD)¥1,700(税込)
【CD】01. Beautiful Day、02. Shampoo Bubble
【DVD】Beautiful Day-Music Video-、Beautiful Day-Behind the Music Video-
初回限定盤B(CD+DVD)¥1,700(税込)
【CD】01. Beautiful Day、02. Shampoo Bubble
【DVD】Shampoo Bubble-Image Movie in Hawaii-、Shampoo Bubble-Behind the Image Movie in Hawaii-
初回限定盤C(CD+DVD)¥1,700(税込)
【CD】01. Beautiful Day、02. Say Good-bye Say Hello
【DVD】Beautiful Day-Behind the Photo Shooting-、A day in Hawaii
■ツアー情報
Lead LIVE TOUR『Lead Upturn2017』
9月2日(土)愛知:日本特殊陶業市民会館ビレッジホール
昼:14:00開場/15:00開演
夜:17:30開場/18:30開演
9月10日(日)大阪:コスモスシアター・大ホール
昼:14:00開場/15:00開演
夜:17:30開場/18:30開演
9月17日(日)東京:昭和女子大学人見記念講堂
昼:14:00開場/15:00開演
夜:17:30開場/18:30開演
9月22日(金)福岡:ももちパレス 大ホール
昼:14:00開場/15:00開演
夜:17:30開場/18:30開演
10月9日(月・祝)宮城:SENDAI GIGS
昼:14:00開場/15:00開演
夜:17:30開場/18:30開演
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