元SMAP5人の共演は十分ありえる? メンバー進退からテレビ業界の動向を考察

 ジャニーズ事務所が18日、SMAPの元メンバーである稲垣吾郎、香取慎吾、草なぎ剛の退所を正式発表。現状では、中居正広と木村拓哉がジャニーズ事務所に残留する形となった。

 アイドル活動のみならず、バラエティ番組などのMCや役者として日本のテレビ業界を牽引してきたSMAP。現在放送中の各メンバーが持つ冠番組は、9月8日の契約期間満了に向けて、順次放送を終了していくことが濃厚とされている。テレビ解説者・木村隆志氏は、今回の発表を受けた各テレビ局の動きを次のように解説する。

「どのテレビ局も冠番組を残したいとは思っているものの、視聴率や費用対効果を考えると、絶対に続けなければいけないというほどでもない。ただ、製作スタッフやスポンサーといった多くの人々が関わっている上に、世間の声も気になるので、仮に番組を終了させるとしても先に情報は出したくないはず。今は各局が出方を窺っているチキンレースのような状況にあります」

 また、稲垣、香取、草なぎの退所がテレビ業界に与える影響として「アイドルMCの停滞」についてを指摘する。

「3人の退所によって、人気・実績を兼ね備えたアイドルMCの層が薄くなります。中堅ジャニーズをゴールデン番組のMCに抜擢する動きもありますが、年齢やキャラクターのイメージもあり、うまくいっているとは言えません。大御所MCとの交流によって、トーク術を身につけた中居さんをはじめ、SMAPはたたき上げでキャリアを重ねてきたため、“貫禄”という点でも代わりができる後輩がまだ育っていないのです。5年後になれば状況も変わるでしょうが、今のアイドルMCの頂点はSMAPであり、しばらくその状況は変わらないでしょう」

 続けて中居正広の残留については「3人との将来を見据えた上での決断」と解説する。

「テレビをメインに活動している中居さんは、冠番組を持つ座長として、制作スタッフや共演者といった関係者を守る立場にあります。リーダー気質である中居さんは利他的な方なので、番組サイドをないがしろにすることはできません。残留には、番組で関わった方々に恩を返すという意味もあるのでは。また、中居さんが残ることで、3人とジャニーズ事務所のクッション役も担えます。今後ジャニーズ事務所にも変化が起こることが予想できますし、状況が変わればメンバーを取り巻く環境や関係性も変わるはず。4人との共演といった将来を見据えた上で決断したのではないでしょうか」

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