『太陽も月も』インタビュー
GENERATIONS、躍進の裏にある“葛藤”と“成長”を語る「次は僕らが歴史を作る番」
ロックテイストに合わせたキャラ作り(数原)
――2017年最初のシングル曲「太陽も月も」は、GENERATIONSのキャリアにおいてどんな位置付けの曲になりそうですか?
片寄:2017年下半期に単独アリーナツアーがあるので、前回より進化したものにしたいなと思ってますし、その勢いを付けてくれるような楽曲です。こういうダンサブルな楽曲に恋愛の詞を乗せるスタイルは、昨年の「PIERROT」(2016年11月発売のシングル)に続く形なので、GENERATIONSらしさをさらに強く感じていただけるんじゃないかなと思います。
――ロックサウンドに乗せて、歌詞では恋愛感情の変化や明暗を「太陽」と「月」の関係で表現していますね。ボーカルの二人は曲をどう解釈してレコーディングに臨みましたか?
数原:以前「Hard Knock Days」(2015年8月発売のシングル表題曲)でロックな歌唱をやってみたんですけど、GENERATIONSの今までやってきたこととロックのテイストをミックスすると新しい感じになって、いい手応えがありました。今回はそういうロックな印象を受ける楽曲で、デモを聴いたときから「すげえカッコいい曲だな」と思ってましたね。レコーディングは、サウンドの力がかなり強い楽曲なので、それに負けないようにキャラ作りをして取り組みました。
――キャラ作り?
数原:アグレッシブさを前に出した歌い方にしたんです。バラードを歌うときとは全然違うキャラになろうと思いました。
――片寄さんはいかがですか。
片寄:この曲のテーマは、恋愛をすることの難しさや煩雑さ。確かに恋愛でこういうことってあるなと感じてもらえる、リアリティのある曲だと思うんです。歌う上では<別に心が冷めたわけじゃないない>っていう歌詞があるんですけど、作詞家の小竹(正人)さんから「攻めてる表現なんだけど、これは今のGENERATIONSにしかできない」と伺って、これをどうサムくならないよううまく演出できるかにこだわりました。
――具体的にどんなテクニックで乗り切ったんですか?
片寄:中途半端にやらずに、やり切ることですね。主人公のキャラクターになりきって演じ抜いたほうが普通に聴いてもらえる。そんな気がしました。
サウンド、歌、振付のミクスチャー感を面白がってもらえたら(佐野)
――端的に表すと今回はどんな振付ですか?
佐野:えっと、マジ激しいです。
一同:あはは!(笑)
小森:そうだわ(笑)。
佐野:「PIERROT」でも振付をやってもらった、僕らが好きなコレオグラファーのライル・ビニガにお願いしたんです。彼は僕らの人間的なことも理解してくれて、好きなスタイルもわかった上で作ってくれるし、曲を理解するスピードも早いんです。今回のパフォーマンスはすごく激しいんですけど細かくて繊細で。フォーメーションもたくさんあるけどメンバーの表情が見える作りになっていると思います。
――そもそも振付師って、皆さんが「この人がいい」という希望を伝えて起用されるものなんですか?
佐野:自分たちで振付を作ることもあるんですけど、ちょっとワガママ言えるようになったというか(笑)。憧れていたダンサーと仕事ができるようになったので、今は自分たちでやるのもほかの人に頼むのもアリだと思ってます。そうすることで海外の人のエッセンスをもらえるし。
――なるほど。振付のコンセプトはどういうふうに受け取りましたか?
佐野:ヒップホップなんですけどトレンドっぽいというか。今、ダンス未経験の子でも踊れる動きっていうのが流行りの一つなんですよ。小学校の運動会でみんなでやるような。そういう動きも入ってるんです。サウンドはロックで激しい、歌詞は恋愛モノでシャレが効いてる、動きはヒップホップで遊びも入ってる、というごちゃ混ぜな感じですね。
――ヒップホップダンスはリズムやビートに則ってグルーヴを表現するわけですから、これだけギター全開のロックサウンドに踊りを乗せるって本来は難しいですよね。
佐野:そうなんです。それをあえてやるからちょっと新しく見えるんじゃないかなっていう。一つのジャンルの表現に統一されたものじゃなくて、バラエティに富んだミクスチャー感を面白く感じてもらえたらと思いますね。
関口:ヒップホップのアーティストもいろんな音楽を取り入れてるから、ごちゃ混ぜな文化や遊び心がヒップホップでもあると思うんです。ロックテイストにダンスを乗せるっていうのもそういう発想の表現として見ていただけたらうれしいです。