EXILE THE SECOND『BORN TO BE WILD』インタビュー
EXILE THE SECONDが語る、グループの本格始動とこれから「自分たちで新しい道を切り拓く」
EXILE THE SECONDが、3月1日に2ndアルバム『BORN TO BE WILD』を発売する。同作には、2016年に3カ月連続でリリースしたシングル『YEAH!! YEAH!! YEAH!!』『Shut up!! Shut up!! Shut up!!』『WILD WILD WILD』全収録曲、2月22日に発表したばかりの新曲「SUPER FLY」に加え、NESMITHとSHOKICHIのソロ曲、アーティストとのコラボ曲を含む新曲7曲を加えた全14曲を収める。また、トータル4枚組の豪華盤には、現在開催中の全国アリーナツアー『EXILE THE SECOND LIVE TOUR 2016-2017 "WILD WILD WARRIORS"』のライブ映像を早くも収録している。セルフプロデュースにより、音楽性とパフォーマンスの両方でLDHの新局面を提示するエンタテインメントは、どんなビジョンのもとに生み出されたのか。また、それは音楽シーンにどんな刺激をもたらすのか。メンバー全員に話を聞いた。(編集部)
黒木啓司「いろいろな経験をしてきたからこそ、今のような表現ができる」
――充実した内容のアルバムが届きました。横浜アリーナでのライブを観させてもらいましたが、こちらもアルバムの世界観が体感できるドラマチックなステージでしたね。まず、ツアーの手応えは?
橘ケンチ:EXILEはHIROさんの大きなアイデアをもとに、そこにチームで肉付けをしていってオリジナルのエンタテインメントを作っていくんですけど、SECONDは6人で本当にゼロから自分たちだけで作っています。今回のツアーに関しても、EXILEという鎧を一回脱いで、SECONDなりに、生身の音楽とパフォーマンスで勝負しようと。SECONDにとっては初めてのアリーナツアーでしたし、いつも以上に試行錯誤して、挑戦もしました。
初めての試みですが、パフォーマーを中心に女性ダンサーとの絡みもあるし、フタを開けてみるまでどんな反応が来るか予想できなかったんですけど、新潟の初日で想像以上の盛り上がりをもらったので、手応えを感じて。自分たちのなかでも客観的に、「こういうパフォーマンスが自分たちには合っているんだ」ということが、ツアーを通じてどんどん実感できました。
――セクシーだったり、ワイルドだったり、表現の面で多くの冒険が見られました。
黒木啓司:僕らはみんな30代で、いろいろな経験をしてきたからこそ、今のような表現ができる。単純に音楽だけではなく、ディスコやヒップホップなどのカルチャーの部分もリアルに取り入れて、しっかり表現できたのも、僕らの年齢だからこそだと思っていて。メンバーで一番年下なのはSHOKICHIなんですけど、昔の曲も今の曲もすごく知っていて、次世代の表現というものもきちんと入れられている。
それに、海外のコレオグラファー、ショーン・エバリストについてもらったのも大きかったですね。ショーンはパフォーマー陣と同世代なんですけど、ケンチが英語ができるので、好きな音楽やカルチャーについてもしっかり話し合って、日本ではできないようなエンタテインメントを作り上げることができたと思います。
――SHOKICHIさんは今回のアルバムで作詞も多く手がけています。ヒップホップをベースに、さらにさかのぼってファンクだったり、ニュー・ジャック・スウィング的な要素も入ったりと、非常に幅広い作品になっていて。
EXILE SHOKICHI:自分たちの強みをちゃんと理解して、武器として次のステージに持っていけるものに仕上がっていると思います。自分たちの音楽のベースはライブなので、それもすべてツアーがあって「SECONDはこういうものが得意なんだ」「強みなんだ」と理解して、「それならこういうアルバムを作ろう」といういい流れができている。そして、課題を持って作りたい音楽を作るから、ライブがまた輝く――という、本当にいいサイクルができています。
――NESMITHさん、“本格始動”に相応しいアルバムになったのでは。
EXILE NESMITH:(THE SECOND from EXILEから)改名する前も、EXILEのなかで会場が一体になる曲だったり、演出的にも派手な役割があったんですけど、今回はどの楽曲も本当に濃くて、個性が強いものばかりが集まりました。ライブだと、バンドでさらに音が厚くなったりもするし、ツアーでは「そこでこういうリアクションが来るんだ」「こういうことをすればファンの人が喜んでくれるんだ」という発見がたくさんあって。曲によってはちょっと男らしいというか、大人のワイルドでセクシーな部分が出せたり、本当にいろんな面を表現できるアルバムになったと思います。
――今のお話にもあったように、ファンのリアクションは大きかったと思います。TETSUYAさんは、どの場面が一番、印象に残っていますか?
EXILE TETSUYA:やっぱり女性ダンサーとのパフォーマンスですね。LDHアーティストの中で、あそこまでしっかり絡むことは初めてだと思うし、どんな反応が来るか本当にわからなかったんですけど、悲鳴のような歓声も聴こえつつ、よろこんでもらえているな、という感覚はあって。新しい切り口をまたひとつ、見つけられた感じがして楽しいです。僕らが20代前半だったら、ちょっと背伸びしすぎだと思うんですが、等身大の感覚で、むしろ余裕を持つこともできていて。だから受け入れられているんだと思います。
――あの場面は大歓声が上がってましたね。AKIRAさんはどうでしょう、正式加入後、ダイナミックなパフォーマンスが印象的でした。
EXILE AKIRA:そうですね。これまで5人が築き上げてきてくれたSECONDを軸に、それを超えるエンタテインメントをお届けしないと、ファンの方々にも申し訳ないと思っていて。だからとにかく初心に戻って、めちゃくちゃ燃えてパフォーマンスしています。ケンチも言うように、EXILEという鎧を脱いだ状態で、1人のウォーリアーとして、最前線で戦って、さらに新しいエンタテインメントを築き上げていくんだと。裏テーマとしてそういう強い思いがあるし、ライブを通してさらにいろんなことに気づかされています。