乃木坂46の3期生は“新たな坂の上り方”を示す 『お見立て会』に感じたこと

乃木坂3期『お見立て会』に感じたこと

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 アイドルシーンがある種の成熟を迎えたといえる現在、ここまでタレントの人数が多くなればなるほど、後発のアイドルについては、誰しもが「〇〇っぽい」とカテゴライズできてしまう。しかし、大園桃子はそんなことを一切考えさせない。スピーチ時は入場から号泣し、マイクの前で小刻みに震えたかと思いきや、「習いごとはたくさんしたのですが、特技になることはなにもなかった」と言いつつ「鹿児島で有名なCMがあって。『将来何になるのー?』って聞くので、皆さんは『公務員ー!』と言ってください」と語り、会場の爆笑を誘うなど、発言にまったく掴みどころがない。そんな彼女がセンターに立ったのは、西野七瀬がオリジナルセンターを務める、高難易度のダンスが特徴的な「命は美しい」だった。先のスピーチとは別人のように、クールな歌と踊りを披露する大園が見せたギャップは、その場で見ていて末恐ろしさすら感じさせるほど魅力的に映った。

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 イベントの最後には、2017年2月2日から12日にかけて、3期生初公演となる舞台『3人のプリンシパル』(AiiA 2.5 Theater Tokyo)の開催が発表された。同公演は、1期生と2期生がこれまで『16人のプリンシパル』として行なってきたもので、1幕のオーディション(自己PRや即興コントなど)を見て、観客が本編である2幕の出演者16人を投票によって決めるというものだ。各メンバーは『プリンシパル』を通じて自己と向き合い、ときに葛藤しながら現在のグループを形作った。

 2015年以降は本格的な舞台公演へと駒を進めてきた乃木坂46。2期生の誕生から約2年半の時を経て、3期生が再びその試練に立ち向かうのは、乃木坂46が充実期を迎えている今だからこそ、未来を担う彼女たちにいま一度“原点”を知ってもらうということかもしれない。とはいえ、タイトルの変更が表しているように、同じ内容をなぞるだけとは考えにくい。この舞台を機に生まれる変革は、12人に新たな“坂の上り方”を提示するーーそうなったとき、グループはまた一つ次のステージを迎えるのだろう。

(文=中村拓海/写真=(C)乃木坂46LLC)))

■ライブ情報
乃木坂46 3期生初公演『3人のプリンシパル』
日程:2017年2月2日(木)~2月12日(日)
会場:AiiA 2.5 Theater Tokyo
チケット価格:4,600円(全席指定/税込)
脚本・演出:徳尾 浩司

<出演者>
乃木坂46 3期生
伊藤理々杏 岩本蓮加 梅澤美波 大園桃子 久保史緒里 阪口珠美 佐藤 楓 中村麗乃 
向井葉月 山下美月 吉田綾乃クリスティー 与田祐希 他

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