UROBOROS『ZODIAC』インタビュー
黒瀬圭亮と上木彩矢が語る、UROBOROSが目指すもの「ワクワク感がエンタテインメントの真髄」
「細かいところにまでこだわって作ってるからこそ、ちゃんと聴いてもらいたい」(黒瀬)
──今作はヴィジュアル面からも前作以上のこだわりが感じられます。
黒瀬:そうですね。今回のヴィジュアルをどうしようかと考えたときに、僕の中ではもっと激しいものをやりたいという思いが最初からあって。ただ、果たしてそれをみんなが受け入れてくれるのだろうかという葛藤もあったんですけど、逆に上木のほうからもっと強烈なことをやろうと話を振ってくれたんです。
上木:今回のこの感じがずっと続くわけではなくて、『ZODIAC』という作品の世界観がこうだねってことで。
黒瀬:「人間やめよう」ってね。
上木:はい、「UROBOROS、人間やめました」って(笑)。
──ジャケットのみならず、アー写やMVも含めて、統一感があってめちゃめちゃカッコイイと思いましたよ。
2人:ありがとうございます!
上木:本当に攻めましたからね、今回は。
──ジャケットも初回盤と通常盤でここまで変えるんだ! とビックリしましたし。
上木:通常盤、すごいですよね。さすが依田さんですね。めちゃくちゃ大好きです。
黒瀬:今回依田さんにお願いしたのにも僕なりに思いがあって。ダークファンタジーを作るというところで、「ファンタジー」ということは要するに現実にないものを作りたい、現実にないものをどうやったら作れるかというとイラストかコラージュになるんです。その中でコラージュアーティストの一面を持つ依田さんに思いきって「こういうものを作りたいんです」と伝えたら、わりとイメージしやすいとおっしゃってくださったので、だったら依田さんにお願いしようと決めました。出来上がった作品は本当に素晴らしかったですね。
──作品の持つダークさ、凶暴さがこのアートワークを見た瞬間に想像できますし。
黒瀬:絶対にショッキングなものが入ってるんだろうなっていうのは、想像できますよね。
──あと今作ではもうひとつ、初回盤のみ高音質CD「UHQCD」を導入したり、映像作品をBlu-rayに収録したりと、音質や映像に対するこだわりも感じられます。
黒瀬:こだわりを持って作ってるからこそ、細かいところまで楽しんでもらいたくて。UROBOROSの音は広がりや深みがあるので、どこよりもいい音で聴いてもらいたいという思いもあって高音質盤を導入してみました。
──UROBOROSのサウンドには低音の効いたバンドサウンドと同時に、ストリングスのように繊細な音も入っているから、そのレンジはめちゃめちゃ広いですものね。
黒瀬:人間の耳ではきっと聞こえないであろう音まで含め、できるかぎり広いレンジで聴いてもらいたいです。
「体感型のアトラクションに乗るような感覚のライブに」(黒瀬)
──そして4月29日には初のワンマンライブ『THE ARK OF ZODIAC』も行われます。
黒瀬:ライブで表現したいことが僕の中には2つあって。『ZODIAC』には太陽の通る道を超えていく、その先にあるものを見つけにいくというテーマがあるんですけど、そのためには『ANOTHER ARK』に出てくる箱舟に乗っていくという、2つの作品にはそういうつながりがあるので、そこをうまく表現したセットリストを作るのがひとつ。あとは、単純に体感型のアトラクションに乗るような感覚のライブにしたいなと。サウンドが命ではあるんですけど、会場全体の揺れだとか音の広がりだとか雰囲気だとか、そういうのも含めトータルでダークファンタジーの世界観を楽しんでもらえるような仕掛けを作りたいと思っています。
上木:なにせ今回はサポートでLedaさんにも入っていただいて花形ギタリストが2人になるので、そこもひとつ見どころじゃないかなと思います。
──今回は1本のみですが、ライブは今後も機会があるごとに積極的にやっていってほしいですね。
上木:イベントや対バンもそうですし、後々にはツアーも想定して、曲をたくさん作っていきたいです。
──ちょっと気が早い話ですが、次の作品がどうなるのか楽しみです。
上木:実はもう作り始めていて(笑)。
──えっ、そうなんですね。
黒瀬:『ANOTHER ARK』でこうきて、『ZODIAC』でこうきた、じゃあ次はどうなるんだ? とワクワクして待っていてほしいですね。
上木:『ANOTHER ARK』や『ZODIAC』のイングリッシュバージョンを、海外に配信しようという話もありますし。
黒瀬:ようやく体制が整ってきて、お互いのこともよくわかってきた。それならもっと曲を増やして、より洗練されたものを作っていったら、行けるところまで行けるんじゃないかと思うんです。でも、まずはこの『ZODIAC』をより多くの人に聴いてほしい。ヘヴィな作品だけどメロディアスですし、今までメタルを聴いたことがなかった人にも歌モノとして楽しんでもらえたら嬉しいです。
(文=西廣智一/写真=外林健太)
■リリース情報
『ZODIAC』
発売日:4月20日(水)
価格:HD EDITION (UHQCD+BD) ¥3,000+税
STANDARD EDITION (CD only) ¥1,833+税
<収録楽曲>
01. Chokmah
02. FROM HELL
03. LOST EDEN
04. ZODIAC
05. Infection
06. Zoetrope
07. Lunar eclipse
<BD収録内容>※HD EDITIONのみ
・ZODIAC -Music Video-
・Making of ZODIAC
・UROBOROS secret live “DARK REDEMPTION” digest
『「ANOTHER ARK」English ver.』
・iTunes
・レコチョク
■ライブ情報
『UROBOROS 1st oneman live “THE ARK OF ZODIAC”』
日時:4月29日(金・祝)開場17:00/開演18:00
会場:TSUTAYA O-EAST(オールスタンディング)
価格:前売¥4,800-/当日¥5,300-(税込・ドリンク代別)
問い合わせ:KMミュージック 045-201-9999