SKE48は“ピンチ”をどう乗り越える? 新体制とTwitter強化から運営の意図を読む
最後に、かつて「12月のカンガルー」で北川綾巴とともにセンターを務めた宮前杏実が、先日グループからの卒業を発表したことなどを踏まえ、同氏はグループの今後についてこう言及した。
「数少ないセンター経験者が、若くしてグループを去ることはさびしくもありますが、新たな体制のもと、これからもその穴埋めとなるような有力メンバーも育ってくるでしょう。重要なのは、その有力なメンバーが継続的に存在感を発揮できる場に置かれることではないかと思います。もちろん、長らくセンターに君臨してきた松井珠理奈が象徴として目立つ場に在り続けることも大事です。しかし同時に、グループの長期的な発展などを見据えれば、グループがいろいろな選択肢のバリエーションを持ちうることを見せるべきとも考えます。他の姉妹グループがセンターに拮抗するメンバーを複数育てたり、シングル表題曲の体制を様々に変えたりもしていますが、だからといって主にセンターを務めるエース的なメンバーの存在感が消える、ということはなく、むしろ層を厚くする効果をもたらしています。松井に限らずSKE48メンバーたちの個性を少しでも多く、より広い範囲の人々へ伝えていければ、グループそのものの厚みもさらに増し、勢い上昇につながるのではないかと思います」
プロジェクト発足の記者会見で、総合プロデューサーの秋元康氏は、名古屋を選んだ理由について「火が付くのが遅いかもしれないが、本当に認められれば長くファンに愛される」と語っていた。SKE48は劇場デビューから8年目で、さらなるブレイクをつかみ取ることができるのだろうか。
(文=中村拓海)