『アイドルの涙 DOCUMENTARY of SKE48』映像作品リリース記念インタビュー
SKE48大矢真那と須田亜香里が語るグループの変化「止まったと思ったSKEがすごい勢いで動き出した」
「髪を染めたかったわけではなくて、鏡を見ただけでわかる変化が欲しかった」(須田)
――そんな須田さんは、3期生・研究生としてSKE48に加入し、わずか3カ月でチームSの正規メンバーへと昇格しました。劇中では、この時に起こった1,2期生との軋轢も描かれています。
須田:やっぱり、あの頃はすごく空気がピリっとしていて。アンダー・研究生として公演に出るだけでも緊張感がありました。「沢山いるメンバーの中から、2期生で研究生として頑張っていた先輩ではなく、私が選ばれて公演に出る」という意味を考えたし、その意味を自分で見つけないとな、と思いました。いざ昇格するとなると、もう後戻りはできないというか、とにかく認めてもらって、チームSに必要とされるために頑張ろうという明確な目標ができたので、自分が成長するための、なくてはならない経験だったと思います。
――大矢さんは特典映像に関して、訂正したいことがあるそうですが……。
大矢:そうなんです。映像内で“アイドルになったきっかけ”について「新体操部にいて、体育祭で発表をしていたし、人前で踊るのが好きだった、というのもあるけど、実はAKB48に会いたかったから」って話したんですが、「AKB48に会いたかったから」っていう部分だけが映ってて。他メンバーの映像を見たら、みんなすごく真剣に話していたから「これ見た人、絶対怒るんじゃないか…」って心配で。実際はもっと色々決意してのことなのに、すごく軽く話している感じに見えちゃったんじゃないかって(笑)。だから訂正したいなって。
須田:(コンプリートBOXの)Disc4には今年の『AKB48 41stシングル選抜総選挙』も収録されているんですが、みんながスピーチで感謝の気持ちを述べて、裏でも「嬉しいですー!」ってコメントしているのに、私はひとりヒステリックに「もう無理―!」って泣いています…。そんな自分を改めて映像で見たとき「絶対この子のファンにはならないだろうな」って申し訳ない気持ちになりました。アイドルでいる以上、ファンの方にああいう姿を見せるのは絶対ダメだって考えてたのに! でも、見せてしまったからには「このままじゃ辞められないな」と思えたし、自分の足りない部分に沢山気付くことができました。今回は結果じゃなくて、いろんなことを感じるきっかけになったと改めて受け取っています。
――あのスピーチは衝撃で何度も見ました(笑)。総選挙後のラジオでは、「アイドル“須田亜香里”が剥がれ落ちた」という発言をしていましたが、その後は髪の色も明るくなったり、こうやって話してみると、かなり吹っ切れた印象を受けています。
須田:「アイドル・須田亜香里はこうじゃなきゃ」って、元の自分から沢山背伸びをしていたし、原型から違うものになろうとし過ぎていたのかもしれません。上手く自分を表現できないから、素を出したら嫌われるかもと思っていたけど、今回の総選挙で「そんな風にしていたらダメだ」と気付かせてもらって。ファンの方からは「今まで染めたかったのに我慢してたんだね」と言われるんですが、髪を染めたかったわけではなくて、鏡を見ただけで「自分は変わっていくんだ、変われるんだ」と思える変化が欲しかった。
――大矢さんも同じ総選挙のスピーチで「1年前から驚くほど成長した」と言っていました。握手会の例を具体的に挙げていましたが、改めてどういう部分が成長したと感じているのでしょう。
大矢:キャッチボールがリズムよく出来るようになったんです。もともと頭の回転も早くないし、言われたことに対してどう返していいのかもわからず、ファンの方にはもどかしい思いをさせてしまったと思います。いまは上手く会話が出来るようになりました。あと、テレビにおいても、何も躊躇せずに発言できるようになりました。躊躇しなさすぎて、マネージャーさんに「あれはやりすぎ!」って怒られるくらいに(笑)。
須田:真那さんのトークだと、公演でメンバーと絡んでいる姿が好きです。自然体だけど、良い感じに毒を吐きつつ、しっかり笑いを取っているのが、絶妙な心地良さなんですよね。