田幸和歌子のジャニーズ斜め読み

ジャニーズはいかにして“スキル重視”になったか SMAPからジャニーズJr.まで背景事情を読む

 ところで、今はテレビも、芸能界も、多様化の時代。個別のスキルが注目される一方で、問題点は、個々が小粒になってきていることだろう。

 かつて絶大な人気を誇ったジャニーズの面々を見ると、光GENJIは決して歌が上手かったわけではないし、近藤真彦も歌もダンスも上手くないし、少年隊・東山紀之もダンスとトークは上手いが、歌も演技も上手いとは言えないし、SMAP・木村拓哉よりも歌もダンスも演技もトークも上手いジャニーズは、いくらでもいるし……。ジャニーズが圧倒的に強かった昔とは違い、今は様々な選択肢があるため、厳しい状況にあるのは確かだが、それでもスキルを磨くこと以外に必要なことも、きっとある。それがもしかしたら「オーラ」なのかもしれない。

(文=田幸和歌子)

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