シスター・クリスティーナ、音楽と信仰を語る「音楽を通じて、神の素晴らしさを伝えたい」

「神の僕としてそのお言葉を伝えるために来ている」

Sister Cristina – Like A Virgin

――とはいえ、アルバムに収録されたマドンナ「Like A Virgin」のカバーは、修道女のみなさんの間でも物議を醸したのではないですか?

クリスティーナ:そこに関しては、聴く者の解釈によるものだと思っています。私はこの歌詞を“愛の祈り”だと解釈していて、この曲で歌われているのは、「打ちひしがれて自分は完璧ではない」、そんな悲しい気持ちを抱えている人。実際に私にもそうした時期がありました。でも、真実の愛が自分の心の奥深いところに触れたときに大きく人生が変わる――そういう解釈で歌っています。聴く者、観る者が「こうであるはずだ」とか「こうでなければならない」という概念にとらわれることなく、新しい耳で聴いてもらえるとうれしいです。

――こうして世界的な成功を収めていることに関して、他の修道女の方はどんなリアクションを取っていますか?

クリスティーナ:アルバムを聴かせて、まず「なぜイタリア語で歌ってないの?」と指摘されましたけど(笑)、今では他の宗派の修道女たちからも「本当に素晴らしい仕事をしてくれたわ」と声をかけてもらっています。

――先ほど、2つの宗派があると話されていましたが、他の宗派の聖職者から批判的な意見を受けることもありませんか?

クリスティーナ:清貧、純潔、従順という3つの教えはどちらの宗派も共通なんです。ただ、それぞれ表現の仕方が違うんですね。私たちはお互いの活動を双方から支持しあっています。今までも手紙やメールで互いの宗派の意見を聞いていて、現時点では好意的な意見をもらっていますね。

――教会にいて、ダイレクトに自分の人気の反響を感じることはありますか?

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クリスティーナ:朝から晩まで電話は鳴りっぱなしですし、メールや手紙も、修道会にたくさん届いています。ブラジルやマダカスカルといった海外でも、現地の若い女の子たちが「こんな生き方もあるんだ」と感じてくれていることもありますね。とてもうれしいことで、ありがたく受け止めています。

――2014年にオーディション番組に出演してから今までの間、短い間にも関わらず様々な変化があったと思いますが、どう受け止めていらっしゃいますか?

クリスティーナ:とても大きな変化ですが、私が修道会の一員であるということには変わりはありません。こうして日本に来ているのも、神とのミッションのために来ていると思っています。海外のどこに行っても、どんなインタビューを受けても、私は神の僕(しもべ)としてそのお言葉を伝えるために来ているんだ、と考えています。

――なるほど……徹底した信仰心の上に成り立つキャリアなのですね。今後、やってみたいことや夢はありますか?

クリスティーナ:やはり、音楽を通じて誰かの心に触れ、神の素晴らしさや愛の素晴らしさ、聖職者の生活の素晴らしさを伝えたいと思っています。私はこれからも神の言葉を伝え続けます。それは歌手・クリスティーナとしてではなく、修道女・クリスティーナとしての自分が基盤になっていますから、音楽を通してかもしれないし、そうではないかもしれません。

――日本の若い女性にも、日々悩んでいる女の子が少なくないと思います。最後にシスターからアドバイスをいただけますか?

クリスティーナ:……なんて言ったらいいかしら(笑)。私たちは一人一人が違う人間。だからこそ神の恵みを受けているのだと思います。そして、大事なのは自分を愛すること。自分のことを愛せない人間は、他人を愛することはできません。そして「自分は特別なんだ。自分は今のままでも十分素晴らしいのだ」という信念を持って生きてほしいですね。

(取材・文=渡辺志保 通訳=清水朋子)

■リリース情報
シスター・クリスティーナ
『SISTER CRISTINA』
発売日:3月11日
価格:2,592円(税込)

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