メジャー1stミニアルバム『Primera』インタビュー
Especia、メジャー1作目のウラ側とは? 冨永悠香と森絵莉加、Schtein & Longerが奔放トーク
「メジャーは恐いじゃないですか、逃げ道がないし」(冨永)
――いろんな意見が出てくるのは、Especiaが本気の悪ふざけ、ユーモアの産物の側面もあったからだと思うんです。それはヴェイパーウェイヴ(80年代の楽曲やCM・スーパーマーケットの音楽などのローファイサウンドをサンプリング・コラージュするカルチャー)だったり。「We are Especia ~泣きながらダンシング~」のシリアスさはどう受け止めましたか?
横山:見るからにヴェイパーウェイヴじゃないですか!(再び冨永と森に同意を強要する)
冨永:見るからにヴェイパーウェイヴです。
森:ヴェイパーウェイヴです。
――だからそのまま文字にしますよ! でも、こういうシリアスな曲を歌ってみて、今までにない感じはありましたか?
森:Especiaの曲は歌詞が遠回しなんですけど、若旦那さんの曲は直球ですごいなと思いました。
横山:譜割りも違いますよね。でも直球だったらね、それこそEspecia的なアーバン、アーバンだって言ったじゃないか……!(嗚咽して泣くふりを始める)
――(無視して)「We are Especia ~泣きながらダンシング~」の冒頭では、メジャー・デビューについて冨永さんが素直に喜べなかったことも率直に語られています。それはどんな不安ですか?
冨永:メジャーは恐いじゃないですか、逃げ道がないし。逃げるつもりもないんですけど。
横山:なに、インディーズなら逃げ道あったっての?
冨永:そういう意味じゃなくて!(笑)もちろん嬉しい気持ちもあったけど、大きい壁にぶつかりに行くような気持ちで、「できるかな」って不安もあって素直に喜べませんでした。
横山:でも何も変わらないでしょ、食事制限もないし。
冨永:そうですね、「EspeciaはEspeciaだな」って。今は「やってやるぞ」っていう気持ちですね。
――「We are Especia ~泣きながらダンシング~」の終盤のコールとケチャは誰のアイデアですか?
横山:(冨永と森に)俺を見るな! 俺じゃないから! 「それはどうなんだSchtein & Longer」ってのは筋違い!
冨永・森:若旦那さんです!
冨永:聴いたとき最初から入ってました。「私は小さい頃から~」の語りの部分も説明文かと思っていたら「これも歌詞なんだ!?」って。
森:私が知ってた若旦那さんはそういう人じゃなかったんですけど(笑)、ケチャも私たちに関わってからめちゃハマりだされて、すごいチャレンジだなと思いました。
――Especiaを語る上で重要な概念として「郊外」がありますよね。横山さんの出身地は横浜。「We are Especia ~泣きながらダンシング~」も感覚的には横浜ですか?
横山:ゴミの分別が厳しくて川崎に引っ越したいんですよね。
――引っ越していいので話を進めてください。
横山:「郊外」っていうのは特定の地名じゃないんですよ。「昔々あるところに……」っていうのと同じ感覚です。国道沿いですよ! 焼き肉屋があり、イオンがあり、ゲオがあり、安楽亭があり、すかいらーくグループがあり……そういうチャリでイオンに行く人たちの原風景ですよ。彼女たちがそうなんですよ、大阪の中心部に住んでないんで。
――横山さんが言い切ってますけど本当に原風景ですか?
冨永:ちかぶぅ(三ノ宮ちか)は焼肉屋のバイトをしてたんです。
横山:歌詞に出てくる通りで。歌詞は全部手紙からで、手紙を書いた本人がその歌詞を歌わないと意味がないから、本人が歌ってるんです。今までの作り方とは違いましたね。
――「Interlude」を挟んでの「West Philly」は、Rillsoulさん作編曲による生楽器を使ったソウルフルな曲で、従来のEspeciaらしい路線ですよね。……横山さんなんで同意してくれないんですか?
横山:僕、Rillsoulじゃないんでわかんないんで。
――こういうソウルやディスコの要素が強い路線がこれまでファンに強く支持されてきたわけですが、それはどうしてだと思いますか?
森:珍しい……浮いている……他とは違う……すごいお洒落サウンド。
冨永:親バカじゃないんですけど、自分でもEspeciaが一番だと思っているので、熱く支持する人がいて当然だなと思います。