奈緒&矢本悠馬が物語を動かす 『半分、青い。』もう1組のカップルを振り返る

『半分、青い。』奈緒&矢本悠馬に注目

 『半分、青い。』(NHK総合)第19週「泣きたい!」は、鈴愛(永野芽郁)と律(佐藤健)が再会する2人の第2章のスタートであり、岐阜・梟町を舞台に、出戻りとなった鈴愛が新たな人生を踏み出そうとする。「律との夏虫駅でのプロポーズの結末」「和子(原田知世)の心臓の病気」「つくし食堂2号店の構想」など、物語は目まぐるしく展開していく。

 つくし食堂で見習いとして働く、言葉がチャンポンの健人(小関裕太)など、強烈な新キャラもいる中で、変わらずにあるのが、鈴愛、律、ブッチャー(矢本悠馬)、菜生(奈緒)の4人からなる梟会だ。高校生の頃、毎日のように集っていた喫茶・ともしびに4人が再び集結する。横並びで仲良く「ふるさと」を歌う絵は、「岐阜・故郷編」を思い起こさせる嬉しい展開だ。

 上京した後も、鈴愛と律の関係が夏虫駅のプロポーズに至るまで、2人の人生が交錯していったように、ブッチャーと菜生のストーリーも少しずつ描かれている。菜生は、高校時代からブッチャーに対してはどこか上から目線、ブッチャーも鈴愛は小バカにできるものの菜生には歯向かえないという不思議な関係性にあった。

 第13週「仕事が欲しい!」にて、車内で2人っきりの菜生とブッチャー。「どうせ彼女いない歴、生まれた年と同じやろ」とさりげなく確認する菜生は、第16週「抱きしめたい!」で「責任とってよ」の一言から、思い出の詰まったともしびでブッチャーに強制プロポーズを誘導する。「東山動物園のコアラは愛の証」「コアラ見つめてるブッチャーがかわいく見えたんだよね」「私の運命の人はブッチャーなんかなぁ」と画面いっぱいにブッチャー視点で菜生の誘惑する表情が映し出されると、「菜生ちゃん結婚しよう!」「この先の人生一分でも多く、菜生といたいんや。結婚してくれ!」とブッチャー。しかし、それは“政略結婚”という名の菜生による策略で、「おしゃれ木田原の改装の件なんやけど……」と、ともしびのママ・まさこ(ふせえり)もびっくりの商談に入るのだった。

 鈴愛の初恋の相手・小林(森優作)の登場の際も、菜生は律との関係にいい刺激になると鋭い視点を持っていたが、抜け目のない性格はむしろ成長し、ブッチャーは相も変わらず。そんな関係性もこの2人は笑って観ていられる。事実、ブッチャーのプロポーズの放送時には、Twitterのトレンドに「ブッチャー」が入り、多くの祝福の声が挙がっていた。

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