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『レゴ ニンジャゴー ザ・ムービー』が描き出す、アメリカ社会の親子問題

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 『LEGO(R)ムービー』、『レゴバットマン ザ・ムービー』と続いて、はやくもレゴ映画第3弾、『レゴ ニンジャゴー ザ・ムービー』の登場である。3番目のレゴ映画とはいえ、この作品の基となったTVシリーズは、2011年からシーズン7まで続いている人気アニメで、日本でも一部のチャンネルで放送されている。今回は、その映画版である本作『レゴ ニンジャゴー ザ・ムービー』の特異な世界観と、描かれた親子のテーマについて、できるだけ深く考えていきたい。

 東洋の文化が根付く明るい街、ニンジャゴー・シティ。その平和を守るのはティーネイジャーのニンジャたちだ。燃える“炎系”ニンジャ「カイ」、俊敏な“イナズマ系”ニンジャ「ジェイ」、音楽好きな“大地系”ニンジャ「コール」、くノ一(くのいち)の“ウォーター系”ニンジャ「ニャー」、ニンドロイド(ニンジャのアンドロイド)の“アイス系”ニンジャ「ゼン」、そして、とくに“何系でもない”伝説のグリーン・ニンジャ「ロイド」。6人の正義のニンジャたちはそれぞれの属性を活かし、ニンジャの師匠・ウー先生の指導の下、街に迫りくる悪の武将・ブラックガーマドンを迎え撃つ。この映画版の設定や物語の展開は、TVシリーズのシーズン1、シーズン2の内容をベースに、新たに脚色し直したものだ。

 本作を日本人という立場で見ると、まず頭に浮かぶのは「忍者って、こういうものだったっけ?」という疑問である。本来、忍者というのは隠密行動によって、暗殺や諜報活動、破壊工作などをする存在だったはずだ。だがここでは街の防衛のために、秘密基地から発進した巨大ロボットに乗って、近代兵器を駆使しながら敵と派手な戦闘を繰り広げている。さらに彼らを指導するウー先生は、名前もそうだが風貌も格闘技も、どちらかというと中国のカンフーマスターとして描かれているように見える。この東洋の文化を折衷し、キッズの好きなメカやドラゴンのような“かっこいいイメージ”を全部くっつけた「東洋的ファンタジー」が、カタカナで書く「ニンジャ」という総体にまとめられているということだろう。

 この雰囲気によく似ているのは、例えばチャイナタウン、リトル・トーキョー、コリアンタウンなどが存在するロサンゼルスの街の一部を総合したイメージである。アジア系でない一般的なアメリカ人にしてみると、これら東アジアの国々の文化というのは似たようなものに感じられるはずだ。しかし、この合体されたイメージというのは、日本を含めた東アジアの人々には逆にできない発想であるともいえる。期せずして、ここではそれらが“仲良く”融合したユートピアが実現しているのだ。本作の舞台ともなるニンジャゴー・シティ、そしてそこに存在する文化は、アメリカが眺めたポジティブな東洋なのである。

 本作で活躍するニンジャのうち、主人公となるのがグリーン・ニンジャ「ロイド」だ。じつは彼は、街をおびやかすブラックガーマドンの息子でもあった。彼は街を救うため父親と敵対しているが、グリーン・ニンジャであることはウー先生や仲間にしか明かしていない。にも関わらず、ガーマドンの息子であることだけは街に知れ渡っており、学校では蛇蝎のように嫌われる暗い生活を送っていたのだ。ロイドの親権は母親ミサコにあり、ロイドがニンジャであることを知らない父親ガーマドンは、街の征服計画に夢中で息子には全く興味を持っていない。

      

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