けやき坂46、欅坂46から独り立ちして新たな挑戦へ 『ひらがな推し』『KEYABINGO!4』への期待

 けやき坂46の初冠番組『ひらがな推し』(テレビ東京)と新番組『KEYABINGO!4 ひらがなけやきって何?』(日本テレビ)が4月よりスタートする。今年の1月に日本武道館3Days公演を成功させ、さらに単独アルバムの発売も発表するなど、ますますグループとしての存在感を強めているけやき坂46。このタイミングで2つの番組を持つことになったのは、今までの努力が実を結んだ結果と言えるが、同時に漢字欅から独り立ちする彼女たちに与えられた新たな挑戦でもある。

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 まずメンバーやファンにとって嬉しいのが、『ひらがな推し』という彼女たちのホームができること。時間帯で言えば、『乃木坂工事中』(テレビ東京系)、『欅って、書けない?』(テレビ東京)の並びにくる姉妹番組となる。1クール限定ではなく、恒常的に続いていく番組となるとのことで、じっくり彼女たちのキャラが引き出されるだろう。漢字欅と一緒に出演する際は、どうしても前に出られないよそよそしさが感じられたが、『けやかけ』で「けやき坂46だらけの大新年会」という単独企画を実施した際は、メンバーが伸び伸びと番組を楽しみ、その上で漢字欅とは違った魅力を発揮していた。また、けやき坂46に2期生が加わっているため、彼女たちのフレッシュな姿も見ることができそうだ。

 『KEYABINGO!』に関しては、『KEYABINGO!3』の際にひらがなけやきが番組の半分を受け持っていたため、今回はよりパワーアップした姿を見ることができるだろう。また、新シリーズは「今のけやき坂46に必要なことを、自分たちで企画して番組を作る!」がコンセプトとなっている。番組の公式Twitterでは企画会議の様子がアップされ、「命をかけたい」(佐々木久美)、「知名度をあげたい」(柿崎芽実)とコメントするメンバーや無言で泣く東村芽依など、数十秒の告知でもそれぞれの個性が映し出されていた。おそらく2つの番組を通して1期生と2期生の距離感もグッと近づき、グループの活動にもプラスの効果が生まれるはずだ。

 ただ、司会として欅坂46メンバーのキャラクターを引き出してきた土田晃之、澤部佑(ハライチ)との絡みがなくなるのはファンやメンバーにとっても寂しいことだ。ふたりは様々な企画を通してメンバーのキャラを見出してきた。たとえば、けやき坂46の齊藤京子は、4月15日から『けやき坂46 ラーメン大好き!齊藤京子です』という新番組を持つのだが、彼女のラーメン大好きキャラが浸透したのも二人のおかげと言える。『ひらがな推し』のMCはオードリーが担当。土田&澤部とはまったく異なる芸風を持つコンビなだけに、どのようにひらがなけやきの個性を引き出し、信頼を築いていくのか期待も高まる。

 改めてひらがなけやきを振り返ると、実に不思議なアイドルグループだと感じる。長濱ねるの加入と同時に結成されたグループが徐々に力をつけていき、単独ライブはもちろん、主演ドラマ『Re:Mind』(テレビ東京)を持つまでに成長した。漢字欅が築いたレールがあってこその注目度の高さとも言えるが、それでも与えられたチャンスをことごとくものにし、ファンやスタッフの期待に応えられているからこそ、常にステップアップし続けられるのだろう。また、漢字がネガティブな状況に陥った時には、ひらがなが明るい話題を提供するなど、漢字欅に足りないものを補う役割を担っていることが、彼女たちの存在感をより一層高めたと言える。

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