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オースティン・マホーンは「Dirty Work」だけじゃない 世界のトレンドに通ずる楽曲・歌の魅力

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 11月28日に放送される歌番組『ベストアーティスト2017』(日本テレビ系)でブルゾンちえみとともにパフォーマンスを披露することが明らかになったオースティン・マホーン。彼の「Dirty Work」は今年に入ってビルボードジャパンの総合洋楽チャートで通算15週1位を記録するなど今年屈指の洋楽ヒット曲のひとつとなり、現在も息の長い人気を集めている。今回は番組の放送直前に、彼の近年の楽曲をまとめた日本デビュー1stフル・アルバム『ダーティ・ワーク ザ・アルバム』を通して、その音楽的な魅力を改めて考えてみたい。

 オースティン・マホーンと言えば「Dirty Work」。そんなイメージも定着している通り、ブルゾンちえみのコントBGMとして使用され、今年屈指の洋楽ヒットとなったこの曲は、実は2014年の『The Secret』でBackstreet Boysや*NSYNCを筆頭にした1990~2000年代初頭のポップス感を前面に出していた彼が、そこから踏み出して音楽的にも飛躍を遂げた楽曲。マホーン自身はマーク・ロンソン&ブルーノ・マーズの「Uptown Funk」のような曲だと語っているが、確かに80年代風のカッティング・ギターを活かしたファンク・テイストには同曲に通じる魅力がある。

Austin Mahone – Dirty Work (Official)

 とはいえ、ビートはソウル/ファンク~ディスコというよりフロア仕様のクラブ・ミュージックからの影響が感じられるもので、その雰囲気はプリンスやマイケル・ジャクソンが1980年代にやったことのモダン・バージョンと考えた方がしっくりくるかもしれない。また、歌詞で歌われるのは「dirty work=セックス」のこと。「work」はUSシーンでよく使われる暗喩で、近年でもリアーナの「Work ft. Drake」やFifth Harmonyの「Work from Home ft. Ty Dolla $ign」などでも全く同じ意味で使われている。この曲が持つセクシーな雰囲気が、酸いも甘いも噛み分けたお姉さんがダメウーマンにアドバイスするブルゾンちえみのネタにがっちりとハマったことが、「Dirty Work」の人気に火をつけ、2017年屈指の洋楽ヒットに押し上げた部分は大きかったのだろう。

 実はこの「Dirty Work」、本国で2015年7月にデジタルリリースされた楽曲で、オースティン・マホーンの音楽性はその後も変化している。同年末にはクリス・ブラウンやT-ペインらを迎えたミックステープ『This Is Not the Album』で、ヒップホップやアーバンなモダンR&B、トラップ・ビートなどを取り入れた新境地を開拓。そして2016年末のEP『ForMe+You』の楽曲や、近年のシングル群をまとめたこの『ダーティ・ワーク ザ・アルバム』を聴くと、彼のその後のさらなる進化が伝わるはずだ。アルバムは「Dirty Work」で幕を開けると、続く「I Don’t Believe You」や「Perfect Beauty」、6曲目「Pretty & Young」ではメジャー・レイザー&DJスネイクの「Lean On (feat. MØ)」やジャスティン・ビーバーの「What Do You Mean?」「Sorry」などに通じるトロピカル・ハウス~ダンスホールを取り入れたポップチューンに接近。また、ジューシー・Jを迎えた「Love At Night」も出色で、ここではクリス・ブラウンやシアラ、ニッキー・ミナージュ、2PMなどに楽曲を提供するポロウ・ダ・ドンらを迎え、<When we make love at night>というフレーズのリフレインを生かした刺激的なプロダクションを手にしている。ハードウェルやUKのコデコなどEDMシーンのプロデューサーともコラボするなど、クラブ・ミュージックからの影響が幅広いのもオースティン・マホーンの特徴。たとえば本国のクラブチャートで1位になり、アメリカでも人気を広げるきっかけとなった「Lady」は、初期のDaft Punkらとフレンチハウスを牽引したモジョの「Lady (Here Me Tonight)」のリメイクで、ここにはピットブルも参加。クラブ・ミュージック、ヒップホップ、R&Bなどが混然一体となった今のポップシーンの空気を表現するような楽曲に仕上げている。

      

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